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奇想天外未知との遭遇!?

1-2 奇想天外未知との遭遇!?





今、私の両脇に白い物体が寄り添って寝ています。



モハモハで可愛いぃ〜

ってそんなこと言ってる場合じゃなくて・・・これって虎ですよね(汗)。



こっ子供の虎、二匹がスヤスヤと寝ています。


成獣じゃないのが唯一の救い。でもやつらは肉食だ。しかもどこかに母虎がいるかもしれない。っていうか、ここ、もしかして虎の巣だったりします??


はは〜ん


さしずめ私は今晩のメインディッシュってところかしら・・・ってこうしちゃいられない!!こいつらが起きないうちに逃げなくちゃ!



ゆっくり・・・

そうっと

そうっと



!!!!!


・・・ってもう起きてるんかい!!!??



四つのつぶらな瞳が私をみつめております(泣)。



船越の崖(サスペンスといえばこの人ということから勝手に命名)を後にしてしばらく進むと目の前に現れた大きな木。


光り射すその木の根元はまさに寝るのには絶好のロケーションで。


思った通りここの寝心地は最高だったのだが・・・。



こんなことになるなんて。



寝て起きたら元の場所に。なんてことにはならなかった。しかも状況はさらに悪化!?



トホホな展開に空笑い。






でもこのまま大人しく虎の餌になるわけにはいかない。



こいつらを引き離して逃げなければっ!!



・・・・・・・



え〜っと。


なぜに君達はついて来るのかしらん??



テクテクテク


ホテホテホテ



ダーッシュ!!!


トテトテトテトテ



ボテッ



・・・あっコケた。



そっと巣を抜け出した私の後をなぜか必死に追ってくる二匹。



待って、見捨てないでぇ〜


ウルウルした二対の目がそう訴えかけているようで・・・・



はあ。



とりあえず引き返す子虎達の前。


クンクン鳴いて擦り寄る二匹。



な・・懐かれた???



「お前達と私は一緒にはいられない運命なのだよ。」


しゃがみこみそう諭すも無邪気に顔をなめられる始末。




はてさて。一体全体どうすれば。



「なんだい、お前たち。しょうがないなぁ。よし、わかった。森を抜けるまでだったら一緒にいてあげるよ。」



引き離しても引き離しても懐いてくる二匹を無下にできず仕方なく一緒にいてやることにする。


実は動物大好きな私。こいつらモハモハで可愛いんだ。


まあ、母虎見つけたら一目散に逃げさせていただくが・・・






「よし、ついておいで一号、二号。それにしてもこ腹が空いたなぁ。」


まとわり付いてくる二匹を引き連れ食料を求めて森の中を歩き回る。



しかし食材はなかなか見つからず、しかもいつの間にか一号がいない。



「おおうっ!!二号!一号がいないぞ、どうしたんだ??」



二号に問い掛けるもわかってるんだかいないんだか。ゴロゴロと擦り寄ってくるだけ。



おい、相棒がいなくなったんだぞ。お前心配じゃないのか?



二号の様子に呆れていると



ガサガサっとすぐ横のしげみが揺れた。



ひえ〜



今度はなんだぁ???




って一号お前かよ。



しげみの中から現れたのは一号で、彼は口に果物をくわえていた。



「えっ!?これくれるの??」



果物を放って寄越した一号を感激して思わず抱きしめた私。



「お前、偉いなぁ〜」


ワシャワシヤ撫でてやると一号は目を細め鼻を鳴らした。



そして二号はというと一号ばっかりずるいと言わんばかりに服の裾をくわえ私の注意を引こうと頑張っていた。



「ごめん、ごめん。お前もおいで。」



そう二号を呼んでやると二号はおもいっきりのしかかってきて。





すると一号も負けじとのしかかってきて。



子供の虎と言えども重さは結構あるため、それが倍にかかってきたわけで。



重っ。



耐えきれず後ろに倒れこむことになったのは言うまでもない。








「シュリにシュロ、もういい加減、離れなさい。」



そして突然ですが二匹に名前をつけてみました。


一号、二号じゃ〜ねぇ。流石に可哀相かなぁと思いまして・・・


私の名前もじってみました。なかなかセンスいいと思いません?


はい、そこっ、ダサいとか言わないっ!!



私達仲良しになったのですの。友好の印に勝手に名付け親になってみましたのよ。おほほほほ〜(寒)。



べったりとくっついて離れない二匹。



おかげで夜が来て朝が来て・・・




・・・私はまだ森にいます(トホホ)。




しかもあの大きな木の根元に逆戻り(泣)。



母虎はいない模様。というかいまだに遭遇しておりませぬ。


もし、いらっしゃるなら早く現れてこの二匹を引き取ってくれるとありがたいのですが・・・


ヤツラは可愛い。可愛いから凄く困る。私は早々にこの森をオサラバして人里に行って元の世界へ戻る方法をgetしなくちゃいけないのに。







でも、さぁ〜。



駄目なんだよね。


シュリとシュロの置いてかないでぇ〜ウルウル光線が私をその場に引き留める。


NO!と言えない日本人。


大和魂を実感する今日このごろ(なんか違う??)。



そして二匹はお昼寝タイム。


・・・・・。


おいおいおい。

私も一緒に寝ろってか!?



ぬくぬく・・・ああ暖かい。ヤバイ、眠くなってきたわ・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


そして私も夢の中。




ってそこで寝ちゃうのかい自分っ!!


脳天気にもほどがあるっ?!



なんかすいません。






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