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救世のルファディア  作者: yato
第1章 異世界編
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使者②

オルフィンを発って3日程経過した。


 リスティング神聖国までの長い旅路、ここまでは魔物と遭遇することなく進むことができていた。


 どうやらグラニが放つ威圧が魔物除けになっているようで、低等級魔物程度では恐れをなしてこちらに近づこうとしないようだ。そのお陰で順調に旅を送れている。


 問題があるとすればデューク団長のことだ。やはり平民である俺がユフィアと親しくしているのが気に食わないらしい。


 ユフィアと話をする度に威圧してくるので正直に言うと居心地が悪い。


 まあ、最初にユフィアからキツく言われているので剣を向けてくるようなことがないだけマシかな。


 そんな感じでリスティング神聖国に向かっていると、俺の危機感知が発動した。

 

 --警告。魔物の群れがこちらに接近しています。


 ……魔物の群れか。


グラニがいるというのに俺達を襲ってくると言うことは、少なくともC等級以上の魔物であることは間違いないだろう。


 「どうやら魔物が近づいているようですね」


 「何? 全員配置に付け」


 俺の言葉を聞き、デューク団長は他の騎士達に指示を出す。流石は騎士団長なだけあって冷静に対応をするな。


 しかし、暫くしても魔物の群れは姿を見せない。一体何処にいるんだ?


 「ヒヒィーーンッ!!」


 そう思いながら近づいてくる魔物の群れに警戒をしていると、グラニが嘶いた。その視線は空を向けていた。


 「上空かっ!!」


 『クエェェェェェェッ!』


 叫びながら視線を上へと向けると、そこに飛んでいたのは2メートルは超えている大型の鴉のような魔物だった。全身少し紫がかったな羽根に覆われおり、とても鋭い嘴と鉤爪がギラリと鈍く光っている。


 数はおよそ30羽はいるだろう。


 名前:スティールクロウ

 種族:怪鳥種

 等級:C

 魔力:1800


 スティールクロウ

 鴉型の魔物。光り物を好む性格をしており、旅人を襲ってそれ奪おうとする。肉や羽毛は売却出来る。


 光り物を好む性格、か。恐らくだがユフィアを乗せているこの豪華な馬車に目を付けたのだろう。やはり派手すぎるのも問題だな。


 まあこればかりは仕方がない、撃退するまでだ。


 「ユフィア様、危険ですので馬車から出ないようにして下さい」


「……分かりました」


 デューク団長の言葉にユフィアは少し申し訳なさそうに頷く。


 ユフィアなら十分な戦力になるのだが、流石に王女である彼女に戦闘をさせるのは騎士として面目が立たないのだろう。


 「全力でユフィア様をお守りしろ!」


 『はい!』


 そう叫びならがらデューク団長と騎士達は襲いかかってくるスティールクロウと戦闘を開始する。


 「魔物風情にユフィア様を傷つけさせる訳にはいかない! ファイアジャベリン!」


 「グゲエェェェェェェッ!?」


 デューク団長が詠唱するのと同時に魔力によって生み出された火の槍が次々にスティールクロウに突き刺さると、一瞬にして焼き尽くしていく。


 流石はリスティング神聖国の騎士団長を務める人物だな。C等級魔物では相手にもならないようだ。


 他の騎士達もやはりと言うべきか、それ相応の実力者なのは間違いないようだ。デューク団長のようにまとめてではないが、スティールクロウの攻撃を防ぎながら1羽ずつ確実に仕留めている。


 「俺達もいくぞ、グラニ」


 「ブルルゥッ!」


 俺とグラニはペアとなってスティールクロウを迎え撃つことにした。


 「はあっ!」


 俺は近づいてくるスティールクロウの鋭い嘴と鉤爪による攻撃を回避しながらミスリルスピアの連続突きを放つ。


 『グエェェェェェェッ!?』


 スティールクロウが断末魔の悲鳴を上げる。


 鳥の身体は空を飛ぶ為に非常に軽い構造をしている。そのせいか穂先がスティールクロウの体を容易く穿ち、絶命させる。


 「まだまだ行くぞ!」


 この調子で馬車に近づいてくるスティールクロウ達を次々と仕留めていく。


 『クエェェェェェェッ!』


 このままではまずいと判断したのか、一時的に距離を取ろうと上空へと飛ぶスティールクロウ達。くそ、この距離では流石に俺の攻撃は届かない。


 「ヒヒィーーン!」


 しかし、まるで「逃がさない」と言わんばかりにグラニが嘶くと、風の刃を生み出してスティールクロウ達へと放つ。


 『グエェェェェェェッ!?』


 風の刃をによって幾重にも切り刻まれていくスティールクロウ達はそのまま無惨に地面へと落ちることになる。


 こう言った感じで上空に飛んでいる個体はグラニの風の刃で、馬車に接近してくる個体は俺がミスリルスピアを振るって次々と仕留めていく。


 「消し飛ぶがいい! エクスプロージョン!!」


 とどめと言わんばかりにデューク団長は火属性大魔法を発動。残りのスティールクロウを一斉に消し炭に変えてしまう。


 やはり大魔法となるととてつもない威力だ。


 こうして騎士の方達も非常に優秀なこともあってあって、ものの数分でスティールクロウを全滅させることが出来た。


 勿論、討伐したスティールクロウは売却する為に回収しておく。


 スティールクロウはC等級魔物なので、高く売却できるだろう。


 それにユフィアのお陰でデューク団長達が討伐したスティールクロウ(消し炭になってしまった個体を除く)も貰い受けることになった。


 討伐したスティールクロウを回収し終えると、俺達は先に進むことになった。

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