表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
救世のルファディア  作者: yato
第1章 異世界編
28/32

使者①

ユフィアと出会ってから10日後。


 俺は冒険者ギルドから呼び出しを受けて顔を出していた。理由はリスティング神聖国からユフィアを迎えに来た使者が訪れているからだ。


 どうやらその使者は俺にも用事があるようだ。さて、何の用だろうか?


 アリスさんに応接室へと案内されると、そこにはギルドマスターとユフィア、そして煌びやかな鎧を身に纏った騎士の男がいた。


 どうやらこの騎士が神聖国からの使者のようだ。鎧の豪華さから考えて、相当な地位のある人物なのだと窺える。


 「来たかルイ。こちらがリスティング神聖国からの使者である--」


 「神聖国聖騎士団の聖騎士団長を務めるデューク=カルストルだ」


 なるほど苗字持ちか。つまりこの男の身分な相当高いようだな。


 ちょっとステータスを見せて貰うとしよう。


 名前:デューク=カルストル

 種族:人間族

 適性:火属性

 魔力:50000

 魔法: ファイアショット(小)・ファイアジャベリン(中)・エクスプロージョン(大)

 加護:なし

 

 流石はリスティング神聖国の騎士団団長というべきか。冒険者で言えばA等級冒険者の実力はあるだろう。


 次はお前の番だと言う視線をギルドマスターから向けられたので口を開く。


 「D等級冒険者のルイです」


 特に肩書きのない自己紹介をする。だってそれしか言うことないのだから。


 「……ユフィア様を見つけ出してくれた貴殿に聖王様が直々に感謝の言葉を告げたいと申している。ぜひリスティング神聖国へ来て貰おう」


 やはりそういう類の件だったか。まあ、大国の王女であるユフィアを助けたのだからこうなることは予想していたけどな。


 それに聖王直々の指名のようだ。断るわけにはいかないようだ。


 「分かりました。ですが少しだけ時間をいただけないでしょうか? 自分にはテイムしている魔物がいるので連れて行きたいのです」


 「……良いだろう。早くしろよ」


 デューク騎士団長は少し考え事をするも、なんとか了承してくれた。


 「ありがとうございます」


 感謝の言葉を告げると、ユフィアが俺の袖を軽く引っ張ってくる。


 「あのルイ様。私も一緒にご同行してもよろしいでしょうか?」


 「別に構わないぞ」


 そんな話をユフィアとしていると、デューク団長の顔色が変わった。


 「貴様! ユフィア様に対して馴れ馴れしく話しかけるとは何事だ!」


 突然、デューク団長は剣を抜いて刃先を俺へと向ける。どうやら俺とユフィアが親しげに話しているのが気に入らなかったようだ。


 しまったな、ついいつもの口調でユフィアに話しかけてしまった。自身が騎士団長を務めている国の姫君に対して敬語も使わないで話すのは流石にマズかったかな。


 「おやめ下さい、デューク騎士団長」


 しかし、ユフィアの一言がその場を収めてくれた。


 「この方は私の恩人ですよ。そのような方に刃を向けることは許しません」


 「し、しかし……」


 「これは命令です。剣を納めて下さい」


 「……申し訳有りません、ユフィア様」


 流石の騎士団長も王女であるユフィアの命令には従わなければならないようだな。渋々といった感じで剣を鞘に収める。


 それにしてもユフィアにもこんな凛々しい一面もあるんだな。やはり王女と言うべきなのだろう。


 「貴方は先に行って馬車の準備をお願いします。私とルイ様は後ほど向かいます」


 「……畏まりました」


 ユフィアの命令に従い、席を立つデューク団長は俺に視線を向ける。


 「……ルイと言ったな。ユフィア様に対してくれぐれも失礼のないようにするのだぞ」


 「……はい」


 見下すように俺を一瞥すると、そう言い残してデューク団長は応接室を出ていく。


 「申し訳ありませんルイ様」


 デューク団長の姿が部屋から消えるのを見てユフィアが謝ってくる。


 「彼は神聖国でも特に地位の高い者でして、そのせいで少し忠誠心が高いと言いますか、自尊心が強いと言いますか……」


 なるほど、それであの態度か。見た目通りの性格だな。


 「ユフィアが気にすることではないさ。さあグラニを迎えに行こうか」


 「はい!」


 俺とユフィアはグラニを迎えに行った後、デューク団長が用意したであろう馬車のある正門へと合流する。


 「な、何だその馬は!?」


 グラニの姿を目の当たりにしたデューク団長は表情を僅かに歪めながら腰の剣に手をかける。


 流石の騎士団長でもグラニの迫力には驚きを隠せないようだな。護衛であろう他2名の騎士達も同じ様子だ。


 「こいつが俺の相棒のグラニです。間違っても攻撃はしないで下さいね」


 「ブルルゥ」


 「相棒、だと?」


 デューク団長はグラニを見て信じられないと言った様子だが、すぐに我に返ってユフィアが乗る馬車へと案内する。


 「これは……」


 そこにあったのは豪華な馬車だった。流石に派手過ぎではないか?


 貴族や王族が乗る馬車とは普通こんなものなのだろうか? 乗るはずのユフィアも若干引いているぞ。


 「では行くとしよう」


 こうして俺達はユフィアの故郷--リスティング神聖国へと向かうのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ