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CHAIN-世界を紡ぐモノガタリ-  作者: ユキムラリン


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4/11

4ーアクマトソレカラー

 

 グレイディアの街も今回の件で建物や植物が荒れて少し寂しくなってしまった。

 壊滅までは行かないが元々の街並みを知っている分ダメージはでかい。

 そんな街を急ぎ足で駆け抜けて基地に帰ってきた。


「隊長!ご無事で!!」

「シズカさん!妹さんとこちらへ」

 エンヤの部下たちが慌ただしくしていた中カヤを治療室まで連れて行ってくれた。


「隊長それとレン、ボスがお呼びになってます。」


 ここの基地のボスであり火野家の親父リュウエンが今回のことについて俺とエンヤを呼び出した。


「失礼します」

 カヤの親父と喋ったことなかった俺は少し緊張していたが、エンヤは入るや否や何も言わずに目の前の椅子に手を伸ばし座り始めた。


「2人ともこの度はご苦労だった。レンよ、立ってないで座っていいぞ」

 そう言われると俺も目の前の椅子に座った。


「今回この件についてだが、死者6名、行方不明者13名、負傷者47名とまだ比較的に少なくはあるが被害が出てしまった。もっと早く気づき対応せねばならんかった。

 そして目撃情報によると人型の悪魔が1体いてそいつが他の悪魔たちを指揮してたらしいんだが何か知らんか?」


(きっとマウレアのことだ…)


「レン、何か知っているのか?」


「自分のことをマウレアって名乗ってた悪魔なんですけど、ちょっと前に少し戦っていました。

 そこにエンヤ隊長が助けに来てくれてそのままマウレアごと辺り一帯燃やし尽くして、もう生きてるか死んでるかわからなかったです。」


「はぁ、エンヤお前なぜ捕まえんかった」


「ムカついたから」

 呆れた感じの親父の言葉にエンヤは不貞腐れながら返した。


「そのマウレアという奴は人型で人の言葉を喋っていたか?」


「はい、それはもう人間と変わらないくらい流暢に」


「じゃあそいつは悪魔の中でも上のクラスのハイパーデーモンかもしれん」


「ハイパーデーモン?」

 悪魔についての知識が全くなかった俺はそのまま聞き返した。


「この世の中にはデーモン、ハイパーデーモン、マスターデーモンと大きく分けて3種類いるんだがそれを総じて悪魔と呼んでいる。

 デーモンは人の言葉などはあまり喋ったりしないが思考することができる悪魔で、そして上位種のハイパーデーモンは人型で人の言語を喋ることができる悪魔。

 そして1番厄介なのが最上位種のマスターデーモンと呼ばれる悪魔で魔女の側近らしい。実力は桁違いでエンヤでも勝てるかどうか…まぁ、とりあえずお前たちが無事で何よりだ!」


「あの、すみません、それから一ついいですか?」


「なんだレン?」


「今まで魔法とか何も使えなかったのに今回急に使えるようになったんです、、しかも火属性の魔法を。

 自分でも何が何だかわかってなくて何か知りませんか?」



「うーん、戦いの中で力を出せるようになるのは良くはある話だがなぁ。まぁあと一つ考えられるとしたらC()H()A()I()N()という力だな。」


「チェイン?」


「あぁ、この力はお前の、、いや、かつていた勇者が使っていた唯一魔女に対抗できる力らしい。なにせ、自分の仲間の魔力属性をそのまま自分の魔力属性として扱えるとかなんとか……

 お前の力がそうだとすればきっとカヤの魔力属性をそのままレン自身のものとして扱ったと考えられる。だから火属性の魔法が使えたんだろう。」


「?、なるほど…」


「ただしこの力は誰の魔力属性でも扱えるわけではないぞ、心を許している相手と意思をリンクして初めて使える。

 リンクしている相手が死んだり、心が通っていなかったり、相手との距離が遠ざかったりするとリンクが切れたり力が弱まったりすると言われている。

 お互いに強く相手を思うこと、共通意識が大事だ!」


「あ、はいなんとなくわかりました。ありがとうございます!!」

 悪魔のことそれからCHAINという力のことを詳しく聞いた俺は1人その部屋を後にし治療されたカヤの元に駆けつけた。

カヤは少し苦しそうにしながら眠っていた。

 


 

《ここは、どこか懐かしく寂しい感じがする。》

 

 

『カヤそっち行ったよー!』


『わあ!もうお姉ちゃん強いよ!』

 

 

 《昔の記憶…?》

 

『シズカいつまで遊んでおる!これから特訓だぞ!』


『えー!お父さんのケチ!カヤまた今度ねー!』

 

 

 《そう、この頃からだった優れた兄と姉との間に疎外感を感じたのは。

 兄も姉も父に連れて行かれ特訓の日々だった。『私も混ぜて』って言うと父に『カヤは危ないか、あっちで遊んでなさい』と言われ、日々増すごとに1人の時間が増えていった。

 1人の時間でもあの2人に肩を並べられるようにと思い特訓を独学でしていた。

 いつか2人に、そして父にも認められる日をずっと夢見て…》

  



 


「おい、カヤ大丈夫か?」

 俺は治療を終えベッドで寝ていたカヤに声をかけた。


「う、んん、、、レン?」

 少し目尻に涙を含ませながらカヤは静かに体を起こした。


「よかった、、俺のせいでカヤをこんな目に合わせて…本当にごめん!」


「大丈夫よ、これくらい!その後助けてくれたんでしょ?ほんの少しうっすらと覚えてるわ」


 自分がこんな目に遭っても笑みを浮かべながら許してくれたカヤに大して少し涙目になり、それを見られるのが嫌で下を向いて小さく頷いた。

 そしてそのまま今回の悪魔のことそして俺の力のことを全てを伝えた。


 それから基地全体に今回の悪魔の話が伝わり、街の警備についてと防衛策が話し合われた。

 マウレアが生きている可能性も考慮し捜索隊を作り捜索する流れになった。

 そして今回の件で部隊の者が負傷しうまく体勢が整わないため捜索隊として選ばれたのがエンヤ1人と俺とカヤの2人での二手に分かれての捜索、それ以外の者を基地と街の防衛と警備にまわした。

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