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~プロローグ~ 超常現象を操る者たち終

今回は凄く長いので頑張って読んでください


【8月31日】


「僕が、未来を視ていた、、」

信じられるわけがないのに、アイリさんのさっきの発言で信憑性は格段に高くなった、、だとしたら!


「あの子を助けないと!!」


「そうだ、今すぐにでも行かなければならない」


ああ、君の切り替えが早いところは実に私好みだな。

アイリは密かにそう思っていた。


「あの子が鉄骨に貫かれる時刻は何時頃だ!」


「時刻はわかりません、でも日が高かったのでもうあまり時間はないと思います!」

アイリさんは、焦りを見せながらどこかに電話をかけている。


「もしもし私だ!、至急私の現在地から近い工事現場を調べてくれ!」


〔いきなりかけてきて、これですか!わかりましたよもう!、、、現在地から走って5分のところに今現在工事中の建物があります、そこに向かってください!〕


「今すぐ向かう!ありがとう助かった。」


〔くれぐれも気をつけてくださいね、この辺で強い超法者の反応が出ましたから、多分概念能力者レベルですよ、、〕


「大丈夫だ、その子なら今ここに居る、それよりも念の為救急車を手配してくれ。」


〔えっ!今一緒に居るってどうゆ〕

ブチッ


「行くぞ!少年!」

アイリさんは電話を足早に切り、走り出したので急いでついて行った。


工事現場に着いて、中に入って探していると、隅の方で少女が一人しゃがみながら泣いていた。


「ぐすっ、ここ、どこなのぉ、わかんないよぉ」


「見つけました!」


「でかした!少年!」

アイリさんは一目散に少女の元へ走っていく。


だが、その時、また視界が歪み、激しい頭痛と共に最悪な未来を視る。僕はそれの未来を変える為最短の単語を無我夢中で叫んだ!


「右に飛んで!!!」


「!!!」

意図を察してくれたのか、アイリさんはさらに速度を上げて走る!


「私は君の味方だ!、私を信じろ!、こい!!」


「うん、」

少女は動揺しながらもアイリさんの方に手を伸ばしそして、アイリさんは少女を抱き抱えた!

その瞬間アイリさんは左に足を出して、思い切り踏ん張り右に飛んだ!


ガラガラガシャン!!!ドンドンドン!


だが、ほぼ同時に瓦礫が滝のように落ちてきて、砂埃が酷く舞い目が見えなくなった。


「アイリさん!無事ですか!」

目はまだ見えないが、必死にアイリさんの名前を呼んだ。


そして、砂埃が落ち着き始めて、目が見えてきた瞬間、声が聞こえてきた。


「やるじゃないか少年、君のおかげで私たちは無事だよ」

アイリさんと少女は無事だった、そして、アイリさんと少女を避けるようにして左側に瓦礫が落ちていた。

ちょうどさっきまで、少女が居たところも瓦礫の下敷きになっていた。


「よかった、本当に良かった、、あっ、、」

僕はホッとした瞬間に腰を抜かしてしまった。


「よくやった少年、君の機転とあの言葉が無ければ今頃私たちは瓦礫の下敷きになっていただろう、本当によくやってくれた、君の勇気に感謝を」

アイリさんは、頭を下げるとすぐに抱き抱えていた少女に、話しかけた。


「よく私に抱き抱えられてくれた、頑張ったね、えらかったね」


「ごわがっだよぉぉ、、うわぁぁぁぁん」

少女は緊張が抜けたのか、泣き始めてしまった。


「怖かったね、もう大丈夫だから」

アイリさんは、口調を優しく戻して少女の頭を優しく撫でた。

その姿はまるで、子を慈しむ母親のようだった。


少し時間が経って、救急車がやってきた。

アイリさんは自分はいいからと言って少女をタンカーに寝かせた。

少女は救急車の中に入ると不安そうに目を潤ませていた。


「おねぇちゃんと、おにいちゃんは、一緒に乗らないの?」

「もちろん私たちも一緒に乗るよ、なぁ少年?」

若干の圧を感じたが、もちろん答えはイエスだ。


「もちろん、兄ちゃんも乗るよ、だから安心してね」


「うん!わかった!」

すっかり少女はアイリさんと僕に懐いてくれたみたいだ。


それから、病院に行き少し検査をした後に、喫茶店に戻ってきた。


「君の名前を、もう一度聞いてもいいかな?」


「わたし、なにもわからないの、ごめんなさい」


「やはりか、いや責めている訳ではないんだ、だから安心して欲しい。」


「ほんと?おねぇちゃん、おこってない?」


「もちろん怒ってないとも、ただもう少し質問をしてもいいかな?」


「いいよ!」

少女は、笑顔になり、その後色々な質問をアイリさんがしていた。


「だが、やはり、記憶喪失か、名前まで覚えていないとは、、流石に名前がないと困ってしまうな」

考え込むアイリさんを横目にマスターは少女と会話していた。


「おじいさん!ここあもういっかいのみたいです!おねがいできますか?」


「わかったよぉ、もう一杯入れてあげるね!」

マスターは少女にすっかり骨抜きになっていた。

もはや、孫を得たくらいにデレデレしていた。

そして、少女は満足そうにもう一杯貰ったココアを飲み終わり、こう言った。


「おねぇちゃんの、おなまえ、かわいくてすき!」


「私の名前?、そうか、、そういう手があったか、」

アイリさんは意味ありげにニコッと笑った。


「もし、君が良ければ、アイリという名前はどうかな?」


「マジで言ってるんですか!、自分の名前をそのまま、付けるなんて」

咄嗟に口を挟んでしまった、だが少女は嬉しそうはしゃいでいた。


「ほんと!うれしい!!おにぃちゃんは、わたしがおねぇちゃんとおなじ、おなまえだといや?」

少女は潤んだ目をこちらに向けてきた。

そして後ろにいるマスターが鬼の形相でこちらをみてきた。

僕は死の危険を悟って、急いで訂正した。


「まさか!お兄ちゃんも嬉しいよ!」


「ほんと!やったぁー!」

マスターの顔が朗らかなモノに変わって僕も一命を取り留めた。


「じゃあ君の名前は今日から、アイリちゃんだ、よろしくね、アイリちゃん」


「わたし、あいりだよ!よろしくね!おねぇちゃん!おにいちゃん!おじいさん!」


「あいりちゃん、これから同じ名前同士仲良くしようね」


「あいりちゃん、これからよろしくね!僕の名前は、司だよ!」


「あいりちゃん!可愛い名前だね!おじいさんのお店にはいつでも来ていいからね!おじいさんの名前は、弦一郎(げんいちろう)おじいさんだよ!」

全員天使のような笑顔にデレデレだった。

少し時間が経った時、アイリさんが弦一郎さんに目配せして。


「弦一郎さん少しいいですか?、話したいことが」


「わかりました、すこし席を外しますね、司さん、あいりちゃんのお話相手を頼みます」


そして、少し弦一郎さんとアイリさんが席を外し、話していた、やがて戻ってくると。


弦一郎がやけにソワソワしていた落ち着きがない。

そして、アイリさんが話を切り出す。


「あいりちゃんが良ければなのだが、弦一郎おじいさんと、家族にならないか?」


「げんいちろうおじいさんと、かぞくになるの?」


「もちろん、あいりちゃんが嫌なら断ってくれて構わないよ」

弦一郎さんはめちゃくちゃソワソワしていた。


「わたし、おねぇちゃんとかぞくになりたい、おねぇちゃんとはなれるのやだよぉ」

弦一郎さんは膝から崩れ落ちた。

すかさずアイリさんがフォローする。


「弦一郎さんと家族なっても別に私と会えないわけではないよ、むしろ会いやすくなるし、私のことをおねぇちゃんだと思ってくれていい、それに、弦一郎さんはとても優しい人だよ」


「ほんと?ほんとに、あいにきてくれる?」


「もちろん、本当だとも、私はね、嘘がつけないんだ」

僕がジトーっと見ているとアイリさんがニコッと笑いながら、なんだい?と言っているのがまたわかる、目が笑ってない、怖い。


少し、あいりちゃんが考えると、答えが決まったようで、ソワソワしていた。

弦一郎さんは膝から崩れ落ちたままだったが、アイリさんが、肩を叩きようやく立つ。

そして、あいりちゃんが話し始める。


「わたしをおじいさんのかぞくにしてくれますか?」


「本当に私でいいのかい?、後悔はないかい?」

弦一郎さんは真面目に聞き直す。


「あいりはおじいさんの、かぞくになりたいです!いいですか?」

あいりちゃんが不安そうにしていると、弦一郎さんが優しく、頭を撫でた。


「もちろん、これからよろしくね、あいりちゃん」


「では、あいりちゃんの苗字はこれから、千蔵だな」


「せんぞう?」


「そうだ、君の名前はこれから、千蔵アイリだ」


「せんぞうあいり!わたしのなまえ!」


この日、名もなかった少女に千蔵アイリと言う名が付いた。


話がひと段落して、アイリちゃんが疲れて寝てしまい、喫茶店上の弦一郎さんの家のベットに寝かせ、マスターが戻ってきた。


そして、そろそろ僕も例の件の話しを繰り出す。


「あのですね、報酬をいただけますか?」


「はて?何のことかな?君は善意で私を助けてくれたのではないのか?」


「この悪魔!」


「冗談だよ、もちろん報酬は用意してあるとも」

アイリさんは僕をからかって遊んでいた。


「これが報酬だ。」

渡された封筒の中には束になったお札が入っていた。


「こんなに!いったい幾らあるんですか!」

流石に貰いすぎて怖すぎる、貰っても1万円だと思っていたのに。


「100万だよ、まぁ妥当だと思うけどね、なにせ超法者の保護だ、そこらの人間では無理だよ」


「嬉しいけど、怖いですね」

僕が額の多さに戦慄していると。


「君さえ良ければ、アルバイトを続けてみないかい?、もちろん報酬は出す」


「えっと、それって断る事もできるんですか?」


「断ってもいいが、その場合君は警察に突き出される、なにせ君は、超法者の中でも稀有な概念能力者だしかも、未来視ときた、良くてモルモット、最悪死刑だろうね」


「えっ、僕おわった」

やばすぎる、生きるためにアルバイトをしたら、逆に死刑になるとか、理不尽すぎる。


「まぁ、私なら助けられるんだけどね、私って凄く偉いから、どうする?やる、やらない?」


「やりますよ!やるしかないから!貴方って性格悪いってよく言われるでしょ!」


「酷い言われようだね、でも気に入った、今更だが、君の名前を教えて貰ってもいいかな?」


「本当に今更ですね、僕の名前は双海司ですよ、よろしくお願いします!」

僕は半ばやけくそに答えた。


「これからよろしく頼むよ司、私の名前は、アイリ・アンダーソンだ、末長くよろしくね」

アイリさんは朗らかに笑ったが僕には、悪魔の笑顔にしか見えなかった。


これが、僕とアイリの初めての出会いで全ての始まり(ぼくらのプロローグ)だった。

長くなったがそろそろ、時間を進めようか。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


【8月31日】

〜12時55分〜

【超能力課】


「皆さん、お疲れ様です」


「「「「お疲れ様です。千蔵係長」」」」

皆姿勢を正して挨拶をする。


「千蔵係長、この写真見てください、スキルズの礼次郎と、新しい概念能力者らしき子供に、してやられました」


「なるほど、その前に少し休みましょう」


「ですが!、こんなにも、酷いことをやつら!」


「捜査は大事ですが休息もまた大事です、体調を崩しては元もありません」


「新木、気持ちはわかるが、係長は全員の体調管理も考えているんだ、少し休むぞ」


「加崎さんにいさめられ、しぶしぶ休憩することにした」

全員で少し雑談をしながらお昼をとっていると、俺は少し気になってる事を聞くことにした。


「千蔵係長って、苗字珍しいですよね、あまり見かけたことないです」


「そうですね、あまりない苗字だと思います、名前とあまり合っていないでしょう」


「いえ、そんなことは、」

少し気まずくなってしまった。

すると、アイリ係長は珍しく自分のことを話し始めた。


「私の名前、千蔵アイリはですね、とある恩人のアイリと言う名前と、記憶がなかった、私を本当の孫のように育てていただいた、里親の千蔵弦一郎さんから貰った大切な、名前なんです」

俺以外の皆さんも初耳のようで全員で聞き入っていると、係長は立ち、棚の一番上のファイルを持ってきた。


「皆さんはこのファイルを知っていますよね」


「もちろんです、スキルズ、エンドレス、シュミルス、計3つの超法者の犯罪組織の重要人物のファイルですよね」

柳さんが答える。

続けて千蔵がが話す。


「ええ、そうです、、そして全ての組織を統括している、アイと言う人物は知っていますか」


「ええ、史上最悪の事件を引き起こしたとされる、人物ですよね、確か、素性、能力の全てが秘匿されている、国家機密の性別不明の人物ですよね」

続いて高良さんが答えた。


「私は、その人に会わなければいけないんです、」

千蔵係長がいつになく、鋭い目をしていて、皆の意識が引き締められる。

超能力課の全員が目を合わせて一斉に言う。

「「「「全員でアイを捕まえて全てを終わらせましょう」」」」


「ええ、そうですね、早く会わなければ、、、」

〈絶対に会って話すんだから、、なんでそんなことしたのって、だから待っててね、おにいちゃん。〉


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


【8月31日】

〜同刻〜


テレビを見ていると、懐かしい人物をを見つけた、あの頃は小さくまだ、私やアイリを、兄や姉と慕ってくれていたあの少女が立派になったものだ。

男は古く少し破れた写真を棚の上の額から出した。


「懐かしいな、もう20年前か、あの頃は全てが色鮮やかだったな、もう私もアイリに少年と言われる時代はとうに過ぎましたよ、、」

男が感傷に浸っていると、ドアがノックされた。


「アイ総司令、お時間になります。」


「今行きます、先に行っていてください」

男は写真を棚の上の額に戻し、ゆっくりと扉を開け、長い廊下を歩き、会議室の前まで来ると、双子が扉を開ける。


「いつもありがとう」


「「私たちは総司令に助けられました、御恩は一生をかけて返します!」」

二人の頭を撫でてから部屋に入る。


「みんな、元気だったかな、私の可愛い教え子たち」


「アイ総司令もお元気そうでなによりです。」

スキルズ代表の礼次郎が深々と頭を下げて、挨拶をする。


「ありがとう、礼次郎」


「会いたかったですよ!先生!」

エンドレス代表のカノンが、いつも通り頭を撫でて欲しそうにするので撫でる。


「私も会いたかったよ、カノン」


「カノン、公の場では総司令と呼びなさい!、申し訳ありません、久しぶりに感無量です、総司令」

シュミルス代表のいつも通り、カノンを諌める、公彦(きみひこ)に、安心する。


「公彦、いつも皆をまとめてくれてありがとう」

僭越ながらと、礼次郎が進行をする。


「アイ総司令、本日の議題ですが、、、、、」

いつも通りに、私たちの日常が始まる。


〈アイリを生き返らせる為なら、どんなものでも利用しますよ、アイリからそう教えてもらいましたから、だから、また会いましょう。〉


双海司は【一人目の主人公】歪んでしまった。故に二人目の主人公が必要だと、ワタシは決めました。


【ようやく物語のはじまりはじまり】












プロローグは以上となります。

物語がようやく始まります。

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