戦艦大和、タイムスリップす
駄文
伸びたら続き書きます
バリバリの火葬戦記です
1945年4月5日、呉軍港。戦艦大和の甲板は、夕暮れの薄闇に沈んでいた。帝国海軍の象徴たるこの巨艦は、しかし、今夜はどこか異様な静けさに包まれていた。艦内では、乗組員3,332名がそれぞれの思いを抱え、明日の出撃を待っていた。
艦長・有賀幸作大佐は、艦橋の窓から瀬戸内の海を見つめていた。手に握られた命令書には、「天一号作戦」の文字。沖縄へ向けた片道の特攻任務。燃料は往路分のみ。復路は存在しない。有賀の顔には、疲労と諦念が刻まれていた。
「艦長、酒保の準備が整いました」副長・能村次郎大佐が報告に現れる。有賀は小さく頷き、「今夜は皆に好きに飲ませてやれ。最後だ」と呟いた。
士官室では、酔って顔を赤くした士官が同僚たちと議論を交わしていた。
「戦艦は時代遅れだ。空母の時代、犬死だよ」と、砲術科らしい士官が酒杯を傾けながら吐き捨てる。「それでも、大和世界最強の船だ。 三式弾はB-25を一気に3機も落としたって話もある。沈む前に敵に一矢報いるさ」と、航海科の若い士官が反論する。
甲板下では、下士官や兵たちが酒保で配られた酒と菓子を手に、笑い合い、歌い合っていた。だが、その笑顔の裏には、死への予感が漂っていた。「お前、生きて帰ったら何したい?」と、機関科の若い兵が隣の友に問う。「女房と子供に会いたいさ」と友は答えたが、声は震えていた。
4月6日、朝。大和は護衛の軽巡洋艦「矢矧」と8隻の駆逐艦を従え、徳山沖を出港した。空は曇天、海は穏やかだったが、遠くで不気味な風が唸り始めていた。艦橋では、第二艦隊司令長官・伊藤整一中将が双眼鏡を手に、水平線を睨む。
「我々の役目は、帝国海軍の名誉を後世に残すこと…草鹿長官も''一億総特攻の魁となってほしい''とおっしゃっていたしな」と、伊藤は静かに語った。有賀艦長は苦笑を浮かべ「彼こそこの特攻作戦に反対しておりませんでしたか?」と呟く
艦内は緊張に満ちていた。砲術科の兵たちは46cm主砲の点検を繰り返し、機関科の兵たちは蒸気タービンの微調整に追われる。通信科の士官は、無線機の前に座り、護衛艦との連絡を調整していた。「雪風、応答せよ」と呼びかけるが、雑音が混じる。空気が重い。
午後、気象観測員が艦橋に駆け込む。「長官、熱帯低気圧が接近中です。進路を変更すべきかと…」伊藤は首を振る。「命令は絶対だ。沖縄へ向かう。それが我々の運命だ」
4月7日未明、坊ノ岬沖
大和は突然、猛烈な雷雨に飲み込まれた。風速は40メートルを超え、波は艦の甲板を叩きつける。視界は雨と霧で閉ざされ、護衛艦のシルエットさえ見えない。艦橋の有賀艦長は、舵を握る航海士に叫ぶ。「進路を維持しろ! 敵は必ず来る!」
乗組員たちは、揺れる艦内で必死に持ち場を守った。機関室では、若い兵が転倒し、熱いパイプに触れて火傷を負う。「くそっ、こんな時に!」と叫びながらも、彼は再びレバーを握る。甲板では、25mm機銃の射手たちが、濡れた制服で震えながら空を見上げていた。だが、敵機の影はまだない。
正午近く、突然、空が裂けたような轟音が響く。雷だ。稲妻が大和の主砲塔に直撃し、火花が散った。艦橋の計器が一瞬狂い、通信が途絶える。「全艦、応答せよ!」と吉田少尉が叫ぶが、無線は沈黙。雷鳴が続き、艦は闇に閉ざされた。
雷雨の猛威は収まらず、大和の巨体は波に打たれながら進む。伊藤中将は艦橋の椅子に座り、目を閉じていた。「神風すら我々を見放したんじゃないか?」と呟く。有賀艦長は答えない。艦内の照明がちらつき、乗組員の間に不安が広がる。
「長官、視界が完全に失われています! 敵機の接近も確認できません!」と、見張員が叫ぶ。伊藤は静かに立ち上がり、艦橋の窓に近づく。
突然、さらなる雷鳴が轟き、艦全体が震えた。主マストに雷が直撃し、火花が甲板を照らす。
通信科の士官は無線機の前にしがみつき、「何だ、これは!」と叫んだ。艦橋では、伊藤整一中将が窓に手を突き、「海が…消えた?」と呟く。濃霧と雷雲が一瞬で晴れ、視界に広がったのは、雷雨が嘘だったかのような青い海だった。
「レーダーに異常! 現在位置特定できず!」航海士が叫ぶ。
森下航海長が海図を広げるが、どの地形とも一致しない。無線機からは雑音しか聞こえず、護衛艦の「矢矧」や「雪風」との連絡も途絶。
「見張り員!護衛艦を目視した者はいないか!」
と叫ぶ。
突然、甲板の見張員が叫んだ。
「艦影確認! だが…あれは我々の艦ではない!」
水平線に現れたのは、木造の船と小型の装甲艦。伊藤中将が双眼鏡を手にすると、その艦には「ロシア帝国」の旗が翻っていた。
「ソビエトの艦艇…?いや、あの旗はロシア帝国の…」と呟く伊藤の声に、艦橋は凍りつく。
乗組員たちは理解できないまま、未知の時代に放り込まれたことを悟る。
1904年7月20日
太平洋沖、ロシア帝国ウラジオストック巡洋艦隊
ロシア帝国の誇るバルチック艦隊移籍に伴い、第一太平洋艦隊に配属され、慣れない太平洋で通商破壊の指揮を取ることとなったピョートル・ベゾブラーゾフ司令官、日本艦隊の追跡を躱し、通商破壊を終え家路につき、安心してウオッカを口に含む。
しかしその瞬間、彼の目の前に巨大戦艦が表れウオッカを吹き出した。
「距離1000! 日本軍と思わしき戦艦出撃!」
「距離1000だと!?急に!? 何かの間違いだ! 帝国海軍が持つ戦艦は最大でも130m程度、この距離ではあそこ迄大きくは見えん!」
自分の目を疑いながらも巡洋艦艦隊司令官のカールル・イェッセン海軍少将は常識の元で冷静な判断を下す
「その通りだ! 仮にデカくても黄色人種の船、見せかけだけに決まってる!」
「ロシア帝国魂を見せてやる!」
余りの疲れのせいか、ロシア水兵達は謎の盛り上がりを見せる。
(水兵達も言ってる事だ… 既に弾は使い尽くしたが、あれだけデカくても我が艦艇達でラム・アタックを仕掛ければ流石に沈むだろう…)
ベゾブラーゾフ司令官は吹き出したウオッカを口で拭いながら、なんとか当時の基準から考えれば妥当な判断を下す。
「全艦最大船速! あの戦艦にラムを仕掛けるぞ! ypaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!!!!!」
司令官は気を取り戻し、勇壮な声で部下に命じた…