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デンシ電脳の世
俺の居る世界は何かがオカシイ。
その事に誰も気が付いていない。
いや?気が付いていて、自覚していないだけなのかも知れない。
インターネットが何処でもいつでも手軽に利用出来る世の中で、誰も疑問に思わない。
善と悪が普通に存在する。
腐敗と調和が錯綜し、ちょっとした戦争が起きるのは最早日常でしかない。
それが真実であるか嘘なのかは関係ない。
気に入らなければ攻撃し、合わなければ反論する。
そこに賛同する民衆を携え『自分こそが正しい』と悦に浸るのだ。
それを愚かだと間違ってるぞと正義面した輩がまた群がる。
まるで蟻地獄だ。
こんな他人の嘘か本当かもわからない話に本気になる世の中は何かがオカシイ。
どこかが狂ってる。
そう、この世界はインターネットに侵食され洗脳されている事を自覚してないんだ。
事実、この俺もまた・・・・・・・・・