表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

友達は特典でついてきますか。

作者: 晴日 アオ

俺は、急な展開に悩まされている。


久々の休暇で、長い眠りについていたと思っていたら、

永眠していたらしい。


なんでも、時空のねじれだかが起こって、

死んだという。


まっこと信じられない話だ。



そして、その償いに、

異世界に転生させてくれるという。


特典を一つだけつけて。


その特典は何でもありで、

望めばそれをくれるという。



俺は、それよりも、時空のねじれが起きた理由を知りたかった。


何だそれ、聞いたこと無いぞ。



目の前にいる、火の神は燃え盛っている。

ただの火だが、熱くない。そして何を燃やしているのかわからない。

声もどう発しているのかわからない。


しかし、ハスキーな声が聞こえる。


不思議だ。


そして、広がる白い空間。


俺の何かが試されているのだろうか。



とりあえずだ。

聞きたいことは一つだ。


「友達は特典でついてきますか。」


炎がひときわ高く燃え上がって、そして答えた。

「友達とは、なんだ。

戦い殺し合うやつのことを言うのか」


何か、問題が発生したようだ。


そいつは、人の言葉で不倶戴天の敵という。

決して友達ではないだろう。



失敗した。


なぜ友達のことなど、言ったのだろうか。

そんなものは、なんとかなる。


きっと行けばなんとかなる。


今いるところでは、なぜか友がいない。

しかし、行けばなんとかなる。



なぜそんなことを聞いたんだ。


「私には、友がいる。名を草の神という。

奴らは人間を滅ぼそうとしているのだが、

私は、人が生まれの親だ。滅ぼされてはかなわぬからな」


炎は火花をちらして、言った。


へぇぇ、そうして友になったのか。

ご説明丁寧にありがとう。


草の神、人類を滅ぼそうとしているのか。

まじかい。


まじですかい。


そして、火の神、人間の肩を持ってくれるのか。


「友がいないと退屈。

その気持、よくわかった。

そして、特典はいらぬという。

やはり、人生はハードモードを選ぶか」


炎は一層燃え盛った。

そうはいってない。


「頑張れ、火を継ぐ親よ。

友はたくさん用意しといたぞ」


何も言う暇なく、

炎に飲み込まれて、意識が飛んだのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ