厨二病を治す1億2千万の方法
「自分探し? お前はここにいるじゃないか」
中二病の治療法は、究極的に一つしかない。
『現実に触れる』ことだ。
患者を苦しめているのは『理想と現実の剥離』なのだから、しっかり現実に向き合って適応するしかない。
1億人いれば1億の現実があり、70億人いれば70億の現実がある。
画一的な解法などない。
だが、散々危険性を指摘して投げ出すのはあまりに無責任なので、代表的な治療法をいくつか紹介しておく。
・他人と肉体的接触をする
・ペットに飼われる
・怪我や病気をする
・断食する
・畑を耕す
・筋トレする
・金を稼ぐ
どれも効果的な方法だ。
これらを頻繁に行う人は、基本的に中二病にかからない。
リアルに触れる頻度が高く、空想に囚われる暇がないからだ。
ほんの百年ほど前には、中二病なんて言葉すら存在しなかった。
戦争や飢餓、宗教で狂ってしまう人はいたが、危険もないのに家に引きこもって孤立する者はいなかった。
社会が豊かになって労働の必要性が薄れ、空想の世界に浸る余裕ができたからこそ、このような現象が発生したのかもしれない。
ある意味現代人は、『幸せすぎる』のだ。
過大な余裕が譫妄を生み出したのだとすれば、昔のように多忙になれば解決するだろう。
人間や自然と付き合い、動物としての生存活動に専念すれば、過大な理想に押し潰されることはなくなる。
結論は示したので、次回からは具体的な実践方法に移っていく。
「暇は人を不幸にする」