2:新たな可能性
という訳で、話はこうらしい
俺達のいるラングドール王国は王国の中では一番大きいらしい。
そして、種族は人族、獣人族、エルフ、ドワーフ、
敵だという魔族がいるらしい。
国も、帝国や、皇国など、色々あるらしい。
何より一番大事なのが、この世界は剣と魔法の世界であり、
戦うことが正当化され、弱いものが淘汰される世界であった。
そして、大昔の異世界勇者定着させたことだが、
一日二十四時間で午前午後に分かれ、一ヶ月三十日に固定されていて、
十二ヶ月で一年、季節と言われるものはこの世界にはない。
気候は場所によって違うというらしい。
平和に慣れた地球の高校生には、厳しい世界だ。
だが、只ならぬ狐にとっては生きやすいのかもしれない。
でも、気持ち的には、仲のいい友達を失いたくはないから
このことは隠さないとなんないな。
そして最後に職業検査があった。・・・・・
・・・・・・
「それでは職業検査を行います。
順番に前へお願いします。」
「じゃ、俺から行くか。」
あいつが、クラスの人気者で、正義感バカで、イケメンの、
いかにも勇者な男、鬼龍院 皇雅だ。
こいつには少し怒りがわいてくる。なぜ俺が怒ってるかというと、
国王のおっさんが、勝手に呼んで、説明があった後、
ということで、魔族と戦ってほしい。」
と言われ、
「高校生の僕たちがなぜそんなに危険なことをしなければいけないんだ!」
とつっかかり、
「異世界転移時に全員力を神に授かっている君たちにしかできない。
この国を救ってくれ!」
という言葉を鵜呑みにして、舞い上がり、
「俺はこの国を!!困っている人を助けたい!!
ここでやってみせるのが俺たち勇者の責務だろ!!
皆っ!!力を貸してくれっ!!」
とか言いやがったせいで、いつも一緒のリア充グループの、
スポーツ万能で、長身の古賀 健太、ギャル系美少女最上 綾香、
クール系美少女堅持 鈴奈、が賛成し、
「皇雅もこう言ってるんだ。皆やってやろうぜ!!」
と言い出し、結局全員やることになってしまった。
ということがあったためである。
ほんと、あいつを操るとしたら催眠術もいらないな。
だがまぁ
「すっ、すごいですっ。皇雅さんあなたは、勇者です。」
となっていたため、何を言ってもやりたくないって意見は通らないだろうが。
続いて、古賀が大剣術士、最上が賢者、堅持が刀術士だった。
古賀が大・剣術士だと思っていたら、大剣使いだと教わり、
がっかりしていたのは、また別の話だ。
そして、俺達は俺が妖術師、要が拳闘士、沙耶は魔法系で珍しい、
色がついた紅炎術士、ひかりはなんと聖女だった。
他にも、双剣や、槍を使うもの。風や、水の魔法、
錬金術、料理、農民などの非戦闘職などもあった。
なかには、スキルや種族などの個人情報が分かり、
自分の能力値が数値化して見える、ステータスという表らしきものが
あるのが普通だろ、とか言う者がいたが、そういうものはないらしい。
相手の実力を測るのも実力の内ということだろう。
俺側からしたら、種族が見えないのは不幸中の幸いということだろう。
非日常的で、未知なるものに触れ、新たな自分の可能性に、
全員が喜びを感じていたが、この職業検査によって、
より孤独になる者もいた。




