18:休日
俺が集合場所に着くと、まだ誰もいなかった。
そして、しばらく待っていると、
「おまたせっ、シンくん!
はやかったね。」
「おう、さっき遅刻したからね。」
「そんなこと気にしなくていいのに。」
「じゃあ、おごんなくていいのか?」
「えっ、えぇ~」
「冗談だよ。」
「・・・いじわる。」
「あと、今日の服すごく似合ってるよ。」
今日のひかりの服は、白のワンピースというシンプルなものだった。
綺麗に伸びた黒髪と、きめ細かく真っ白な肌と完璧にマッチしていた。
シンプルイズベストという言葉は、
このためにあるのかと思うほどだった。
「あ、ありがとっ///シンくんも似合ってるよ・・。」
「そ、そうか?ありがとな。」
俺もオーソドックスな、白ティーにジーパン生地の上着をきて、
くろのジーパンで、長めのネックレスをつけた。
(自分でも似合ってると思ったけど、人に言われるとうれしいな。)
というかなんで前の世界の私服があるかというと、
召喚された日、遊びに行く約束をしていて、
鞄に私服を入れていたからだ。
「うん。」
「おっ、皆来たぞ。」
「おーーっす、神哉今度は間に合ったんだ。」
こいつはいつも通りジーパンに半袖ティーシャツだった。
本人曰くこの服が自分の肉体美への最高のスパイスだそうだ。
「要、俺はいつも遅刻してるわけじゃないぞ。」
「私も来たぞー。」
沙耶は長袖で、肩が見えるタイプものに、
ももの付け根の近くまで短くしたズボンだった。
「そうだね。沙耶。」
「私の相手をしてくれるのはひかりだけだ~!」
「わかったからいこーぜ。」
「むぅ~~」
「ほら見てみろよ!あの店の肉すっごいうまそうだ!
神哉いくぞっ!!」
「わかったから・・・。」
王都の中心の町には、
何かの祭りでもやっているのかと思うほどに
お店の邪魔にならない程度にたくさんの屋台が並んでいた。
「それにしてもすごいわね。
で、どこいくの?」
「適当に買い食いしよーぜ!」
「あんたね~・・。」
「俺はそれでいいぞ。」
「神哉~~。」
「シンくんがいいなら、わたしも。」
「わ、わかったわよ。」
その後俺たちは女子の意見もしっかり聞き、
甘いものとしょっぱいものを交互に食べた。
内緒で三人にそれぞれプレゼントを買いながら。
「あ~食った食った。」
「あんたそれで夕飯入るの?」
「うまい飯は全部別腹だ!」
「す、すごいわね。」
「あっ、神哉におごってもらってない。」
「もう買ったよ、プレゼント。
はい、要はこれ。」
俺は最初に見つけた肉屋の串焼きを十本あげた。
「こっこれはっ、・・・
お前は一生の友達だ!!!」
「で、沙耶はこれ。」
赤の細工が入った金色のブレスレットを渡した。
「おぉ―――、分かってんな。
サンキュ。」
「はい、ひかりはこれ。」
白のワンピースの青いリボンにあった、
青い宝石が着いた、ネックレスを渡した。
「わ、私にこんな。いいの。」
「お前専用だよ。」
「ありがとう。」
「じゃ、帰ろうか。」
「「「うん」」」




