12:やりすぎ
昼食をいつものメンバーと、珍しく涼音ととっていた。
「あの攻撃気付いたらくらってたんだけど何だったんだ?」
「私も気になるわ。」
「まあ俺もちょっと変わった武術をやってたんだよ。」
「神哉、初耳なんだけど~。ねぇひかり?。」
「そうだね、沙耶ちゃん。」
「聞かれなかったしな。」
今考えた嘘だしな。
「でも、団長と勝負って神哉勝っちゃうんじゃね?」
「そうかもしれないわね。」
「さあな。」
「もうそろそろ始まるって。行こっ、皆。」
「これから魔法の使用に入る。
勇者は光を、魔法職は自分の専門属性を、
一番簡単な弾にして的に撃ってくれ。
神哉は自由に、他は体全体に魔力を纏い素振りなどを行ってくれ。
始め!」
「「はい」」
俺も魔力の使い方は妖力と同じだからほぼ完璧になっていた。
前の世界での妖術も今の職業が妖術師ということもあり、
不自然でなく使えている。
皆もみんなで、魔力操作をたくさんやっていたこともあり、
魔術弾を放つことができていて、身体強化も形になっていた。
「よしっ、俺もやるか。」
《狐火・覇光》
黒色を帯びた焔が収束し、極太の壮絶な破壊力を秘めたレーザーが
前方に発射された。
ドッカーーーーン
前も見えないくらいに砂煙が上がり、
視界が開けた時には、訓練場には大きな穴が開き、
外からは夕日が差し込んでいた。
「か~み~や~、やりすぎだー!!!!」
「すいません!。」
「お前は今後、攻撃魔術の訓練での使用を禁じる!!」
「は、は~い。・・・
◇◆◇
訓練が終わると・・
「おーい、黒田ァちょっと面貸せよォ。」
「やっ、やだよ」
「まさか断んないよなァ~
お前ら連れてくぞ。」
「「いいぜ。」」
あれは確か、澤村と児島と岡村と、・・黒田か。
怪しいな、ついていくか。
何も起きないといいけど・・・




