プロローグ
世界初のVRMMOゲームが発売されて早数十年
今や大ゲーム時代とも言われる程あらゆるゲームが人気となっているのだがその時代でもVRMMOゲームは最先端を行く。
そうして俺、上原琉は少し前に飽きたゲームをプレイして時間を潰していた。
今プレイしているのは、「戦略的シュミレーションゲーム」という種類のゲームだ。
よく聞くタイトルだと〇ァイヤーエン〇レムとかだろうか?
ゲーム内に仮想の戦争が起き、自身の陣営を如何にして勝つかという少し頭の使うゲームだ。
「はい、これでおーわり。」
最後にEnterキーを押し仮想戦争を終わらせる。
行動を制限してもここまで完勝できるのだ、もうこのゲームをやる必要はないだろう。
俺はマウスを操作し、ゲームを閉じる。
「あーあ、退屈。
つまんなかったなこのゲーム。やっぱ国内ランクの大会だとこんなもんか。
今度は世界ランクのやつにでも挑んでみるかぁ?いや、もうやったところで意味もないか。」
このゲームは確かに面白かった。
世界ランクのPvPだったらもっと良いんだろうがあいにく俺の肌にはちっと合わなかっただけ
「次はどんなので遊ぶか………っとそういえば来週はあれが届くんだったな。」
そうして特設サイトの方に飛ぶ。
そこには広大な草原に空には星々が散りばめられているパッケージデザインが映っている。
Next Fantasy Online略して「NFO」
「新たなるVRMMO」というタイトルをもとに作られたこのゲームはVRMMO界の革命児といわれ、その特徴は「スキルの数が無限」だということだ。
全てのプレイヤー、一人一人にユニークスキルが用意されており
開始直後に一人1つ配布される。
一体どれだけのサーバーを抱えているのかわからないが
「自分だけの力で世界を生きる」というプレイヤーにとって心惹かれるのには十分だ。
「一体どんなスキルが手に入るんだろ。
無限耐久とか絶対防御とかだったらどうしよー。」
やべぇ、考え出したら止まらなくなりそうだな
とりあえず来週から新しいゲーム、遂に俺もVRMMOデビューだ。
楽しみすぎて今から寝れるか分からねぇなぁ〜。
その夜、とあるチャット欄で波乱が起こっていた。
とあるシュミレーションゲームにてPvPの大会にて予選にはいなかった飛び入り参加のプレイヤーがノーダメージで全ての戦いを勝っていった。
そうしてそのゲームの世界ランク一位「BERSERK」をノーダメージで破り優勝を掻っ攫っていった。
BERSERKは今まで負けたことがなく、そのゲームないでは無敵とも言われていた程の実力者だったのだ。
それがたった飛び入り参加のランキング外のプレイヤーに負けたとなれば騒然にもなる。
BERSERKを破ったプレイヤー。
その名前は・・・・・。
「RYU」