安倍晴明時空奇談 ー運命の二人ー
「それが誠の事ならば大変なことではないか!確かな事なのか?」
「はい。誰かが呪術で呼び寄せ御霊を操っている為に、その御霊の
力に多くの妖魔や怨霊が引き寄せられている様なのです」
「それに加えて百鬼夜行も操られているらしくて、現れないはずの
時間帯や場所にも急に現れているらしいのです」
「しかしそれが誠の事だとして、それ程の力を持っている黒幕の者
と御霊や百鬼夜行を相手に勝算はあるのか?」
「実はその事でお願いがございます。秘法の十二神将召喚術を私に
お教え頂きたいのです」
それを聞いた忠行は急に顔色を変えた。
「晴明よ、分かっておると思うが今まで成功した者は誰もいないし
もし成功したとしても、制御し続ける力が無いと結局は命はない」
「それでもその力を望むのか?」
「お前の父上からお預かりしている身としては危険過ぎて反対じゃ」
「危険は承知ですが、自分の中で警鐘が鳴り止まず、勝つ為には必ず
十二神将を制せよと直感が訴えているので諦める訳にはいきません」
「分かった・・・。そこまで覚悟があるのなら教えよう」
「ありがとうございます」
晴明は安堵したと同時に、明日になれば都和香に会える事が脳裏を
かすめ、あの初めて会った月夜の事を思い出し、顔が少し赤くなり
笑みがこぼれた。
その表情を忠行は見逃さなかった。
「晴明、顔が赤いぞ。好きな姫でも出来て思い出したか?」
「なっ・・・師匠・・・何を言われるのですか!」
「図星ですと顔に出ておるぞ。照れてうろたえる姿を初めて見たよ」




