安倍晴明時空奇談 ー運命の二人ー
「封縛!!」
男性がそう言ったと同時に、暴れていた土蜘蛛の動きが止まった。
すぐに何か呪文の様な言葉を男性は続けて唱え出した。
「火雷神招神!!」
「火雷神よ、我が声に応え給え!我が目前に立ち塞がる土蜘蛛を、
その力でもって焼き払い消滅させたまえ!」
そう唱え終えると、急に星空だった空に黒雲らしきものが出現し、
雷が鳴り出し、雷のいかづちの閃光が土蜘蛛の頭上に直撃すると、
一気に土蜘蛛は消滅し消え去った。
「消えた・・・の?助かったのよね・・・」
「都和香様、私たち無事に助かったのでしょうか?」
「だっ大丈夫みたい・・・」
そう言って安心した二人は、腰が抜けてしまいその場に崩れる様に
座り込んでしまいました。
そこへ、先程の男性が近づいて来ると二人に話し掛けて来ました。
「お二人共大丈夫ですか?間に合った様ですね」
「あっ危ないところを助けていただきまして有難うございました」
「本当に助かりましたわ・・・」
「この方に何かあったら御主殿様に申し訳が立たない所でしたわ」
「貴族の娘とその世話係って言う所見たいだが・・・女人二人きり
この時刻まで外にいるのは感心出来ないな」
それを聞いた桃花は、怒った顔になり立ち上がった。
「いくら助けて頂いたとは言え、その言い方は失礼過ぎますわ!」
「詮索する前に貴方こそ、名を名乗るべきなのではないですか!」
それを聞いた男性は一瞬きょとんとしたあと、急に笑い出した。




