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ここの先生たちは銀色です。どう見ても液体金属・・・
なるほど、森の先生は保護色緑、ダンジョンの先生は岩のような銀色?
保護色なんでしょうか、それにしてはちょっと派手なような・・・結構光沢ありますよ。大体、先生捕食してる生物見た事無いし、保護色必要?
まんま、はぐれメタ〇です。
素早いんでしょうか。試しに抱き上げてみます。
・・・逃げません。
とりあえず直立サンショウウオの後片付けをして貰わなければならないので、優しくリリース。
ややこしいので、森の先生を樹脂先生、ダンジョンの先生を、水銀先生と呼称する事にします。
色の他にも違いが有ります。水銀先生は獲物を骨まで食べます。カルシウムも金属の仲間ですから、金属同士相性がいいのでしょうか?全くの謎生物です。
数も森程湧いてきません。今居るのは三匹だけです。
この先生も核とゼリーを混ぜたら固まるんでしょうかね?
検証してみましょう!
でもその前にお掃除してもらって、その間に直立サンショウウオの槍やらなんやらを拾ってきましょう。
この槍凄いです!
多分、昨日拾ったバスタードソードと同じ材質で、いわゆる片鎌槍です。
歴史上これを使った有名な人は加藤清正公でしょうか。
槍身は60cm程の大身槍です。けら首近くに大きく張り出した鎌刃を持ち、反対側は棘のように鋭く小さな突起が付いています。
その鎌と槍身に、精緻な火を吹くグリフォンのような彫刻が施されています。
全体的に華奢な造りですが、デタラメに硬くそれでいてしなやか、恐ろしい切れ味です。
ただ、柄は何かの骨をつなぎ合わせたようなゴツゴツとした物で、僕の手には馴染みません。石突部分も無く、柄は槍身に比べて物凄く粗末です。
分解して槍身だけ頂きです。
その他、ネイが見つけた物よりちょっとだけ大きな火の魔晶石を一つ、小さめのウィンナーみたいな魔石を全部で六つ回収です。
直立サンショウウオ、水属性ちゃうんかーーいと思いましたけど、英語で言えばサラマンダーなんですよね。
よく炎のブレスとか吹きかけられなかったもんです。実は僕が考えているより危なかったんでしょうね。怖い所です。
最初の一匹だけが持っていたのは、彼が部隊長か何かだったのでしょうか。彼らにこれを作る技術が有るようには思えないので、やっぱり僕みたいに誰かのをパクったんでしょう。
水銀先生たちの仕事が終わったみたいなので、早速サンプルを持ち帰る事にします。
お腹一杯になって、さっきより大分大きくなった一匹を、むんずと抱きかかえて桶に入れます。
そのままこの辺かな?と見当をつけて手を突っ込み、核を掴み出しました。
チュルン!とワインボトル大の核を引っ張り出した途端、ゼリーの部分が表面張力を失ったように崩れます。全くもって水銀そのもの。
フムフム、扱いは樹脂先生と同じでいいみたいですね。
そのまま核だけ別の容器に移し、桶の水銀もこぼれないように気を付けて退散です。
時間も結構いい時間なんでちょうどいいでしょう。
実はこの水銀先生、敵意を持つ者には体を鋭い槍状に変形させ、盾だろうが鎧だろうが貫通させてハチの巣にするという、恐ろしく剣呑な攻撃をするんですが、それを知ったのはかなり後の事・・・。無知とは恐ろしい・・・
大収穫です!上手く行けばボイラー作って夢のお風呂ができるかも!!
そろそろ装備もアップグレードです。
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