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中途半端なので今回連続投稿します。
え?いつも中途半端?
聞こえんなー!
いつになくメランコリックになってしまいましたが、良く考えるとネイに宝石をお土産で持って帰ったら喜ぶかもしれません。
デスペアパイセンの牙に装飾で宝石を付けられたら、とっても素敵です。
手頃な大きさの宝石を探すと、いい具合の大きさのルビーとエメラルドが見つかりました。
元は綺麗な銀細工の首飾りに象嵌されていた宝石ですが、首飾り自体は仰々しくてネイに似合いそうにありません。二つの宝石だけ外して持ち帰る事にします。
ネイにはルビーを、お揃いで僕にはエメラルドを付ける予定です。
贅沢な話ですが、宝の山には他に目ぼしい物は無く、今日の所はこれで終了。
忘れずバスタードソードを回収して仮拠点に戻ります。
結局今日はモンスターには一度も出会いませんでした。
やっぱり虫には煙が効くのでしょう。
仮拠点でバスタードソードに応急の柄を付け、木の皮で急場しのぎの鞘を作成します。
本拵えは崖城に帰ってから作ります。道具も材料も無いですしね。
翌日。
今日はいよいよ支道の、というか、あの支道が本来のダンジョンかもしれません。とにかく今日はそこの探索をすることにします!
昨日はモンスターがたまたま出ませんでしたが、エリアを進むとより強力なモンスターが出るのはお約束ですよね、油断なんかこれっぽっちも出来ません。
今日も大蜘蛛広間にはモンスターは現れません。そしてやっぱりまだ煙臭いです。
支道、改め本道からは風が吹いているので、中には煙は行っていない筈です。
では、張り切って探索です!
本道の上り坂は地味にきついです。
ダイゴロー号自体はそんなに重くはないのですが、中の松明が重い!
傾斜の角度や、天井高はほぼ変化はないですが、道幅は広くなったり狭くなったりを繰り返し、この洞窟が、人工の物なのか、あるいは天然の物なのか、それとも超自然な物なのかいまいち判断出来ません。
大蜘蛛広間の石筍や石柱は鍾乳洞を思わせる物でしたが、この道は石灰岩というより特徴的な玄武岩のようです。
六角形の断面の岩がところてんのように並んでいます。
これは柱状節理と言って、安山岩質の溶岩が冷えて収縮する時に起きる現象の一つです。
コウノトリで有名な兵庫県豊岡市の玄武洞に行った時、ゆるキャラの玄さんに教えて貰いました。
この玄武洞は城崎温泉の近くでもあるので、お近くにお寄りの際はぜひ!夏には竹野浜海水浴場も御贔屓に!!
話が逸れました。不自然さ山盛りですがとにかく火山性の洞窟のようです。温泉湧いてたらいいですね!
分岐の無いなだらかな坂道を、休み休みえっちらおっちら登って行くと、次第に音の反響が変わってきました。
どうやらもう少しで地形に変化が有るようです。
気のせいか、温度も少し下がった気がします。風はこの温度差が原因かもしれませんね。
本道の入り口からかれこれ三十分も歩いたでしょうか、一回松明を替えたところで、やっと上り坂の終点のようです。
そこには広大な地下空間が広がっていました!
大蜘蛛広間なんて眼じゃないくらいの空間です!とても松明なんて小さな明かりでは届きません。
そしてこの冷たく湿った風の正体が判りました。
地底湖です。
ブクマ、評価ありがとうございます!