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異世界サバイバル ~チートって何?美味しいの?~  作者: ハニービー
異世界の同居人と共に
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 リア充でもなんでも食料は貯めこまなければならないのが世の習い。

 今日もせっせと狩りと採集です。

 最近はネイの指示で動く事があり、我ながら尻に敷かれている感半端ない状態です。採集も、ネイの指示でもっぱらコットンを優先して採集しています。これは、いくらあってもいいらしいですね。

 白苺はあっと言う間に旬が終わり、見かけなくなりました。

 代わりに瓜系の、フルーツなんだか、野菜なんだか、木の実なんだか、がわんさか生ってて、それを集めたり、鹿のような山羊のようなアルパカのようなのが獲れたりします。

 毛皮をネイに見せると珍しく興奮して、えらい褒められました。もっと獲って来いアピールが凄いので、頑張って探そうと思います。

 肉は多少パサパサしてましたが、癖のない牛肉のようで美味しかったですね。


 崖の三段目にスモーク小屋を新設しました。四段目には薪小屋と簡単な水車小屋もです。

 燻製は一回狩りをすると、結構な量のお肉が獲れるので、チマチマしていると間に合わないので大量に作れる小屋は重宝します。ラビックの薄い腸を綺麗に洗浄して塩漬けにしてあるので、口金さえなんとかなれば、ソーセージにもチャレンジです!




 それは、ある日の午後の出来事でした。

 お兄さんは森へ狩りに、おネイさんはおうちで機織にいそしんでいた昼下がり。

 僕は午前の狩りと採集を終え、帰りがけに罠生け簀に寄って、でっかい手長エビと鱒のような魚を、魚専用にしている革袋に入れて持って帰りました。

 昨日までお肉系のご飯が続いたので、今日のお昼ご飯はお魚がいいなというアピールです。どちらかと言うとお魚の方が好きですしね。

 二人で一日中いても会話はまずありませんが、何も言わずとも意志は通じ合いますし、気まずくも不愉快でもありません。

むしろ逆。物凄く穏やかな気分になれます。僕は、ですけど・・・


 ご飯が出来るまで、作業部屋で予備の矢の作成に入ります。

 因みに弓は、現在三張りほど作っています。初期の物より少し強力な弓で、今の所僕の必中距離は狼サイズで80m。ラビックの顔は30mというところ。成長したでしょ?

 一度ボウガンをこさえたのですが、相性の問題でしょうか、僕には弓の方が性に合ってるみたいです。それに常に荷物の多い僕にはボウガンの大きさと重さは邪魔以外の何物でもありません。やっぱり無限収納いいですよね・・・


 矢柄を削り、真っすぐになっているかどうか、丸太を半分に割って並べたテーブルで転がしながら見ていると、キッチンでネイの驚く声がしました。

 びっくりしてゴブの剣を掴みキッチンに駆け込むと、流しで魚を捌いていたネイが、ナイフを片手に何かを摘まんでいます。

 とりあえず危険は無いとは思うんですが、ネイが驚きの声を上げるのを聞いた事が無かったので、それなりに何か重大事態なのでしょうか。

 

 僕の顔を見ると、手に摘まんでいた物を、もう一度水道の水で洗い---この水道の水も、トイレと同じで基本流しっぱなし---僕の手の平に乗せてくれました。

 何だろ、これ。

 言ってみれば赤っぽいパチンコ玉です。宝石なのかな?それが魚のお腹から出てきて嬉しかった?

 フム、びっくりした。害のない物ならいいや。僕はそれをネイに返してニッコリ笑いました。

 この笑顔の意味は、この石は君にあげるよ。です。



 実はこの石、とんでもない物でした。


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