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異世界サバイバル ~チートって何?美味しいの?~  作者: ハニービー
異世界の同居人と共に
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 季節は夏っぽいですが、標高が高いのか、緯度が高いのか、そもそもそういうデフォルトなのか、過ごし易い気温です。昼間は少し暑く感じますが、朝夕は涼しく、避暑地気分。

 まあその分夏は短いでしょうし、冬の寒さが思いやられますね。

 ばれてはいると思いますが僕は関西人、しかも瀬戸内側の有名な港街出身なので、雪に耐性がありません。今から冬対策でしこたま保存食や薪なんかを貯蔵したいと思います。


 驚異的なスピードで回復したネイは、すっかり元気になって働いてくれています。ホントによく働くです。全く自然に居着き、さも当然と家事をしてくれて嬉しいのですが、なんで居るんだろう。帰りたくないのかな?

 基本的に物凄く静かなで、いつの間にかスーっとやって来て、ソーっとお茶を置いてフッと消える。かと思いきや、知らない内に隣に座ってじっとしてたり、太めの糸でレース編みなんぞを黙々とやっていたりします。

 無表情で伏し目がち、正直掴みどころのないですが、女子力物凄く高い。当然ネイの作るご飯は美味しいです。



 一回この辺りの絵地図を見せて、ネイの故郷はどの辺かを聞き出したら、欄外遥か遠くを指さされ、帰りたいかどうかをなんとか訊ねたら、あっさり首を横に振られました。

 もし、帰りたいって言われたときは、寂しいけど何としても送り届けるつもりでいました。

 勿論僕も一緒に居てくれるのは嬉しいので、この話はこれでおしまい。危険すぎる冒険をしないで済んで、ほっとしたのは内緒です。

 僕自身は人里を探しに行きたい気も有りますが、暮らしの目途がたった以上、危険を冒すのはどうかとチキってます。




 ネイ監修の機織機はようやく完成し、朝から日が暮れるまで、飽きもせずにバッタンバッタンカラカラと布作りに熱中しております。

 それでもたまにネイも気晴らしがしたいのか、僕の狩りに付いて来る事があるのですが、崖の縄梯子が怖いらしく、登り降りは必ず僕にしがみ付いて離れません。

 危ないのでおんぶ紐で固定して登り降りしています。お陰で僕の筋力トレーニングになっています。


 一度二人で冒険深森アドベンチャーウッズをうろついていたら、ゴブさんの集団に出くわしました。

 彼女とデートしてたら田舎の不良に絡まれ、水を差された。という気分になり、憮然とします。

 六人ほどなら大した事無いので適当に返り討ちにしたんですが、ネイは怖かったのか、次からあまり外出しなくなりました。

 おのれゴブさんめ!根絶やしにしてくれる!しませんけど。

 どうしても出たいときは、僕にデスペアパイセンの牙をせがんで、それをネックレスにして首にかけています。

 それからはネイを連れている時は、全く獲物が現れないので狩りになりません。だから、狩りがメインの時はお留守番させてます。どうやらデスペアパイセングッズは獣除け、魔除けの効果があるようですね。確かに僕もあんなのの気配がしたら、絶対近寄りません。

 たまに出かけると、ネイはこの辺りの植生に強いらしく、必ず何か採集し、持ち帰って何かしているので、何か有用なんでしょう。何かは判りませんが・・・




 ああ、なんて異世界は素晴らしいんでしょう!

 もうサバイバルじゃなくて、リア充スローライフです!もうタイトルを、

”レベルZEROの僕は追放されたので異世界サバイバルを満喫してチート無しに命辛々逃げ延びた後、森のスローライフを美少女と二人で楽しんでみた ~やっぱり異世界は最高だった件~”

 に変えましょう!

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