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異世界サバイバル ~チートって何?美味しいの?~  作者: ハニービー
異世界の同居人と共に
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 何日かすったもんだした挙句、とにかく僕が材料を用意し、ネイ指導の下その材料を成形、組み立てられたそれを実際ネイが使用し、その機構を理解した僕が改造、その後ネイが使い心地を判定、身振り手振りで意見交換する。という大変迂遠な方法で撚糸車が完成しました。

と、同時にこの世界の文明レベルを垣間見た感じがしました。


 二人でワチャワチャ作るのは非常に楽しかったですけど、ネイは恐ろしく仕事が早く、貯め込んでいたコットンはあっと言う間に、叩かれ、ゴミを取り除かれ、繊維を伸ばされ、梳かれ、拡げられ、られ、糸にされました。

 そして尻を叩かれ僕はひたすら巨大枝豆を採集する毎日。


 石臼はデスペアパイセンの角で比較的簡単に完成しました。いずれは水車でも作って自動にしましょう。


 機織機はたおりきは難しかった。仕掛けの理屈は何となく判るんですが、細かなパーツも多く、今だ鋭意制作中です。


 肝心のネイは、糸が出来るや僕の服やら何やら全部片っ端からバラし、魚の骨や鳥の足の腓骨で自作したらしい縫い針で縫い合わせていきます。

 いつの間にやら有り合わせの布で自分のパンティを縫い---覗いて無いですよ!堂々と干してあったんです!---、僕の穴の開いた靴下やパンツを繕い、全てのトンボスーツを仕立て直し、パーカーはフードが外され、裾が裁断され、ネイ用の短パンと上着に変身しています。

 ポロシャツも例外ではなく、長袖はノースリーブになり、サイズもネイに合わされ、同じように短パンとシャツに生まれ変わっています。す、すごい・・・

 勿論仕立て直されたトンボスーツのフィット感は最高で、全く違和感がありません。


 僕も負けてはいられません。早く機織機を完成させなくては・・・


 そして石臼!ネイ凄いです。巨大枝豆の薄皮を剥いて乾燥させたものを、細かく砕いた後、石臼に放り込んで肌理きめの細かい粉に挽き、自然酵母ランビックでパンを焼いてくれました。

 焼き上がった熱々のパンの美味しい事美味しい事!

 正直味や食感は元の世界の物と比べるべくもありません。でもね、ホントに美味しいんです!


 スライム先生の特質を理解したネイは次々と色んなものを作り、身の回りが加速度的に充実していきます。

 いつの間にか白苺もスライム壺で発酵段階に入ってるし、僕の寝室の枕元には花まで飾られてる!

 ネイ、家事無双です!

 例え!例えそれがトイレに飾られてる花と同じだとしてもわたしはうれしい!


 


 あまりの多幸感にトリップしてしまいそうです。ネイと一緒に暮らすのは体に悪いかも・・・




 嘘です!

バカップル、加速します!


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