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モンキーボアの鉄鍋は厚さが5mm以上、大きさは外径が約25cm強、深さは一番深い所で10cm程、重さは5kg以上あるでしょう。
額から鼻筋にかけて細長く伸びており、まさに取っ手付きの鍋という形です。
内側には骨が貼りついてましたが石でガンガン割って綺麗に取り除くと、もう鍋にしか見えません。
ふと、牙を見てみると、細長い犬歯が目に入りました。上下に二本づつ有ります。良い鏃になりそうです。他の歯は猿とあまり変わらなかったので、きっと雑食のモンスターなのでしょう。
しかし、この牙をトンボとスライムのコンボで防げたんですね、改めて彼ら?の優秀さに気付きました。
よし、乱獲しましょう!
でもその前に食料備蓄を最低でも以前の倍以上に持って行ってからです。
これまでは鳥や動物系を狩るのを何となく敬遠していましたが、殺生童貞を捨てた今は何となく吹っ切れた感じです。
家造りはとりあえず先送りにして、食料と素材集めに集中します!
一週間かけて狩りと保存食作りに精を出しました。
スライム樹脂で作った桶に捌いたお魚を放り込んで岩塩で揉み込み、煙でいぶして燻製にします。
スライム樹脂は火に弱いので、スモーカーを作ったのですが、すぐにバラバラになりました。何事も万能なものは無いと言う事でしょうか。
代わりにしたのが木の皮を剥いで筒状にした物です。しっかり湿らせて、時々周りに水をかけてやれば、充分実用に耐えました。
鳥も捕まえました。雉のような鳥です。久しぶりにお肉を頂きました!涙が止まりませんでしたよ。そんなに美味しくなかったけど・・・
食べてから思い出しましたけど、お肉は熟成という行程が必要でした。今度獲れたらビニール袋に入れて密封した後、川の底に流されないように沈めて熟成させようと思います。川の水温は零度近いので冷蔵庫代わりになるでしょう。
出来た保存食はよく乾燥させてエチケットバッグに入れて保管します。用途は真反対の物ですが、一番清潔ですもんね。
巨大トンボもたくさん狩りました。スライム樹脂で作った、装甲板も着々と作成しています。今度のは衝撃吸収も考慮した二重装甲になっています。
それからあいつも、モンキーボアも二頭仕留めました。先手を打って、冷静に対処すれば、弓と木槍のコンボで無傷で狩れました。これが経験値と言うものでしょう。
防具が完成したら探索範囲を広げ、今度こそ拠点造営に入りたいと思います!