~女神による腐った世界の為の陳腐なチュートリアル③~
他人を信用出来ない?
この世界の人にワンチャン?
はぁ?何言ってんのこのヒト・・・
他人が信用出来ないとか当たり前じゃん。
協力?何ぬるい事言ってんの?身内でさえアテに出来ないご時勢で馬っ鹿じゃないの?
何で見も知らない、いや、知ってても他人の為にそんな事しなきゃならないの?皆仲良しの振りして出し抜くタイミング狙って生きてんでしょ?
そう思った時、さっきのあの人の後ろ姿が頭をよぎった。
バスに入れてくれって、助けてくれって、あの人は一言も言わなかった・・・
あの人も他人を信用してないから?ううん、違う、それならあたし達を心配して助けたりしない。抱えられて目を覚ましたあたしに「美味しそうなカレードッグが台無しだね」って、必死に笑顔作って下手な冗談言って、不器用に和ませようとしてくれるはずがない・・・
現状を変えたいと思ってないか?
馬鹿じゃないの?馬鹿じゃないの?馬鹿じゃないの?
当たり前じゃない!思って無い訳ないでしょっ!
この旅行だって、本当はその為の旅行だった。
お母さんが死ぬ前に、家族皆で最後に行った温泉でケジメつけようって・・・
でも一人で行く勇気が無かったから、いつもつるんでる美香達を誘った。トモダチってこうゆう時に利用する為に居るんでしょ?
そんな風に考える自分が大嫌いで・・・
変えてくれるの?変えられるの?変わるの?
何でもいい。今より悪くなるはずなんて無いんだから。
出来るならあの人みたいに、必死になっても、どんなに滑稽でも、人を安心させる笑顔が作れる人になりたい。
女神様は仰った。
”勇気の輝き”はどこに有るのかは解らない。
それを探す貴方たちも大変な苦労をするでしょう。申し訳なく思う。
瀕死のドライバーは自分が預かる。
さあ、行きなさい・・・
待って、待って女神様!もう一人居るんです!あたしなんかより頼りになる人が!
喉まで出かかってる。言わなきゃ。
でもこれが、こういう事が素直に言えていたら変わりたいなんて思わない。
言えない自分だから変わりたいって・・・
チートは無いって言ったな。
あれは嘘だ。彼らにはチートがある。
シンタローには無いけど・・・あと、どういうチートなのか詳しく描写しないと思うけど(多分)・・・
登場人物が勝手に動き出すって事あります?
今それです。
話がどういう風になるのか書いててもさっぱり分かりません!
感想やら評価やらして頂けたら禿げます。
じゃなかった。励みになります。
今回はいつにもまして短めです。次話からシンタローターンに戻ります(多分)。