137
湿った空気のせいで草が結露したのでしょう。中途半端な湿り気で引っかかり、今日の草滑りは快調とは言えません。
盾の表面に貼ったトンボ革は水気を含んで汚れ、所々草の摩擦や飛び出た石で引き裂け、一夜にして歴戦の盾の風格です。
一回しか戦闘に使ってないんですけどね。
それでも徒歩よりは随分速いですよ。
しかも昨日よりも慣れて、今日はまだ一度もこけてません。
左前のオーソドックススタイルで右手に肩掛紐を握り、左手に片鎌槍をストック兼バランス棒代わりに持って滑ります。
もっと慣れたら両手を自由にして弓を構えられたらいいですね。目指せ流鏑馬!
ま、無理か。
弓は動いている標的に当てるのは至難の業です。逆もまた然り。
流鏑馬だって的までの距離は5m程ですし。それでも熟練者でも外す事が有ります。
昔のモンゴル兵や、それを相手取った漢の武将、霍去病なら朝飯前なんでしょうけどね。
普通の弓兵じゃ飛んでる鳥に当てるなんてほぼ100%無理です。
扇の的で有名な那須与一宗高は、上下に揺れる船の上の扇を射抜いた事で一躍歴史に名を残しました。
ウィリアム・テルだって止まっているリンゴを、しかもクロスボウで撃っています。問題はそのリンゴが息子の頭の上ってだけで、それくらいの距離なら僕だって弓で射抜けます。
ネイの頭の上にリンゴが有ったらまず無理ですけどね。
でも、銃ではクレー射撃と言って飛んでいる陶器の的を撃ちます。
この差は弾速の差です。
初速の速い銃の方が、タイムラグが少ない分当たり易いんですね。しかもクレー射撃は散弾です。
よし、慣れたら槍では無くて銃を持ちましょう!
そう言っている間に斜面を下り切ってしまったのは、ま、お約束ですかね。
水の魔晶石のお陰で水に不自由しなくなりました。
結論から言うと、水の魔晶石なんか無くっても水に不自由はしてません。
と言うか多過ぎ!!
土砂降りです!
しかも偉大なる傾斜を下った先はまさかの湿原!
ガスってて対岸が見えません。
湿原ですから遠目には草地に見えるのですが、実情は泥沼・・・
何となく最近水嵩が増して水没したように感じられます。
普段からデフォルトの湿原なら水腐れしている植物はこんなに多くは無いでしょう。
しかも追い打ちに土砂降り!
視界も効きません。
イルカアザラシの毛皮マントは丁寧に油を塗って毛繕いし、撥水&防水仕様なので、フードを深くかぶればレインコート代わりにはなります。ザックやブーツも柔らか先生コーティングなので浸水しません。
それは良いのですが、でもやっぱり雨って憂鬱ですよね・・・
ここは盆地なので雨が垂直に降ります。
京都と同じですね。
盆地の底は風があまり吹かないので、横殴りの雨というのが滅多に有りません。
そして夏は湿気が溜まりやすく蒸し風呂状態、冬は冷気が溜まりキンキンに底冷えします。
京都は結構過酷な地なのです。
夏の鴨川の川床はそうした過酷な夏を乗り切る知恵なんでしょう。
川床と言えば貴船の川床とか最高ですよね!
流しソーメン食べたいなー。
会社の皆で行った貴船の流しソーメン大会、ちゃんと忘れられずに誘って貰ったので楽しい思い出です。まあ、グループラインで連絡がきたので忘れられようが無いんですが。
一番下手に居て、結局一口も食べられなかったのですけどご愛敬ですよね!
泣いて無いですよ。これは雨です!