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異世界サバイバル ~チートって何?美味しいの?~  作者: ハニービー
異世界を新兵器と共に
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「フンゴッ!」


 夜半、何故か熟睡状態から唐突に目覚めたようです。

 今は、追加装甲を解き、狩人鎧ハンタースタイルでマントにくるまっています。

 右の頬っぺに違和感、無意識に手の甲で払うと、草切れと共にパラパラと何かの粒が落ちました。

 ・・・麦かな?米では無いような・・・


 おそらく去年の実りの名残でしょう。食用に堪えるならサンプルで持ち帰らないと・・・

 寝惚け眼を擦り、常夜灯として小さくシャッターを開けて灯していたランプをボケっと見つめます。

 何で起きたんだろ?おしっこかな・・・



 違う!違う!

 鳴ってます!アラーム!


 チリリン・・・チリリン・・・


「東!」

 音で判断し、素早く行動を起こします!風が巻いても、あるいは複数の方角から来てもこれなら惑わされません。


 急いでバスタードソードを背負い、外していた装備ベルトを一息に巻き付け、盾を引きずって外に出ました。

 この一連の動きは、崖城キャッスルオブクリフに居た時から繰り返し練習していた動作です。

 真っ暗闇でも出来るように、ベルトの位置は元より向きまで決めて枕元に準備するようにしていたのです。

 その甲斐あって、初動の遅れを取り戻せそうです!


 シェルターの出口は北を向いています。つまり侵入経路は向かって右!

 サファリハットの光源と、右手のマグライトを照らします。浮かび上がったのは紅帽子レッドハッター達でした。


 1mくらいのガリガリの矮躯、尖った口元、人を馬鹿にしたような傲慢な表情、割と小奇麗な布を体に纏っています。揃って頭は禿げあがり、紅い頭皮が剥き出しですね。

 鶴やコンドルのように頭頂部だけ毛が無いから紅く見えるんですね。帽子とは真逆でした。


 それが紅帽子レッドハッターの外見。そして手に手に何か武器を持っています。

 数は七、いや八匹!


 明らかに僕の寝込みを襲う気満々の様子ですね。それなら遠慮は要りません。

 

 盾を足元に転がし、左手に銃を抜き、右手にバスタードソードを構えます。まずは、一発お見舞いしてやりましょう。

 銃の切り替えレバー(セレクター)をファイアレイに合わせ、一番群れの厚い所を狙いトリガーをダブルタップ!


 上部の銃口から、赤い光球が高速で飛び出します。

 空気の焼ける匂い。


 正直この弾速は本家の火魔法より早いです。おそらく口径を絞った効果ではないでしょうか。


 飛び出した赤い光球は流星のように短い尾を引いて、紅帽子レッドハッターの群れに飛び込み、続けざまに小爆発を起こしました。

 小爆発と言っても直径30㎝くらいの範囲で衝撃波と炎が広がるだけですが、群れの真ん中で二発それが起こると、三匹の紅帽子レッドハッターが巻き込まれて四肢が飛び散ります。

 

 先ずは上々!




 でも、優勢なのはそこまで・・・


 速い!しかも銃に驚いていない!

 尋常ではない跳躍力です!続けて撃った二発を外しました!


 残りの紅帽子レッドハッターは五匹、それが、まるでバッタのような跳躍で飛び回っています。しかも動きがトリッキーで予測が難しい!

 しかもその飛距離たるや、殆ど予備動作も無しに軽く3mは跳んでいます。


 さらに紅帽子レッドハッターはあろう事か、飛び道具を使うのです!

 当たると物凄く痛いくらいの威力で、致死性は低いですが、スリングショットのような小回りの利く道具です。

 

 うわっ!あれ吹き矢だ!

 不味い!矢には絶対毒物が塗られているはずです。

 乱戦の中、草叢くさむらにこっそり隠れてこっちを狙っている一匹を見つけられたのはホントに幸運でした!


 背中を嫌な汗が伝いますが、止まっているなら銃で狙えます。

 一番厄介な吹き矢持ちに向け、オーバーキルですが三発のバーストショットをお見舞いし、黙らせることに成功。



 残り四匹!

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