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異世界サバイバル ~チートって何?美味しいの?~  作者: ハニービー
異世界の新天地と共に
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 なかなか打開策が思い浮かびません。


 考え込みながら湖面を見ていると、一人の鰭脚類人シールマンがお豆腐島に近づいて行きます。

 なんとか本体の血管にダメージを与えられないか、彼らも模索しているのでしょう。

 

 でもその時、彼の行動を見とがめたスケさんが鋭く叫びました!


 ヤメロ!


 言葉は判りませんが、そう言っているのだと思います。少なくとも僕にはそう聞こえたのです。

 次の瞬間、何故スケさんがそう叫んだのか判りました。


 お豆腐島から垂れている茶色の蔦、それがワサワサと動き、水面を滑るようにして島に近づいた鰭脚類人シールマンを絡めとりました!


 暴れる鰭脚類人シールマンをがっちりと絡め取り、そのままズルズルと崖を引きずり上げます。

 鰭脚類人シールマンも持っている銛で蔦を切ろうとしますが、銛は鋭く尖ってはいますが、刃は有りません。

 

 急遽駆け付けた仲間の風魔法が蔦を切断しなければ、あのまま引きずり上げられ、どうなったか判りません。

 切断された蔦は例の腐汁のような液を垂らし、のたうちながら枯れかけた茂みに引っ込んで行きます。


 どうやら、あの蔦はアクティブに動く血管の一部のようですね。島を守る血管の防衛機能の一つでしょう。




 僕は構えていたミスリルボウを下ろし、ほっと息を吐きました。

 

 今の騒動で得た情報は多いです。

 一つ あの蔦は独自に獲物を探せる。

 二つ あの蔦は鰭脚類人シールマンの力を跳ねのける程締め付けは強いが即死や致命的な効果はない。

 三つ あの蔦は推定100㎏ぐらいの物は引きずって持ち上げられる。その速度は遅い。

 四つ あの蔦は風魔法で切断できる。

 五つ あの蔦は痛点がある。

 

 ぐらいでしょうか。

 なるほど・・・


 僕は再び座り込み考えます。

 ネイが背後に来て僕の肩に手を置いてくれました。

 それだけで何故か勇気が湧いてきます。

 とにかくあの島まで行ってしまえば何とかなりそうな気はします。


 


 とにかく一回腹ごしらえしましょう!

 一連の騒ぎでお昼ご飯を食べていません。

 幸い血管の攻防戦も切羽詰まったものではないようですし、ゆっくりと腹ごしらえをしてから再考です。




 ネイに岬の上でご飯を作って貰いながら、隙を見てさっき頂いた魔晶石と魔石を検証する事にしました。

 巧みに背中でブラインドしているつもりでしたが、光の魔晶石が明るく発光してしまっては隠せませんよね!

 恐る恐る振り返れば、キャンピングコンロの上に置かれた携帯鍋を混ぜながらジト目で僕をにらむネイが・・・

 

 ゴメンナサイ、でもこれは多分必要な事です・・・






 光の魔晶石、最高です!採光でも有ります!眩しいくらい明るいです。ハロゲンのように発熱し、火傷やけどしそうです!

 火事にならないように、台座は耐火性の物を選ばないといけませんね!ご隠居様の房飾りの材質が気になります。

 この魔晶石も懐中電灯みたいにミスリルの筒に入れたら暴発するのでしょうか?僕には爆発する未来しか見えません!

 扱い注意です。もうネイに怒られたくありません。



 透明な水色の魔晶石、最高です!水の魔晶石でした!魔石を近づけると魔晶石から水が溢れ出て来ます!

 憧れの、ウォーターカッター!!

 が、出来る程の量ではありません!ご家庭の水道のカランを一回転程ひねったくらいの量です。

 でもこれで移動の際、重い水筒を持ち歩かなくて済みます!マジで嬉しいです!

 間違ってもミスリルで水筒は作らないようにしましょう。これが暴発したらえらい事になりそうです。

 因みにお水の質は無味無臭、The水!です。ミネラル分等一切無い、おそらく電離質の純水です。



 透明な白い魔晶石、最高です!風の魔晶石でした!魔石を近づけると、ブワーッ!って風が魔晶石から湧いて来ます!

 待望の、ウィンドカッター!!

 が、出来る程ではありません!風量は扇風機の『中』くらいです。でもこれでお風呂上がりに髪が早く乾きます!ミスリルでドライヤーを作ったら、また暴発するかもしれませんので、素材選びは慎重を期したいと思います!

 そしてこの魔晶石でアクアラングが出来ます。

 つまり、水の中を歩いていけます!

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