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異世界サバイバル ~チートって何?美味しいの?~  作者: ハニービー
異世界の新天地と共に
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 五体投地と言うのは、全身を地面に投げ出し相手に最上の敬意を表す、土下座の上を行くへりくだり方です。

 言ってみれば究極の土下座。微妙に違いますが・・・



 ・・・なんで?

 えーっと、とりあえずお顔を上げて頂いても?

 ある意味、戦闘になるより居心地悪いんですけど・・・


 まあ、これが鰭脚類人シールマンのデフォルトの挨拶の仕方という可能性は有りますが、左右の護衛さんはお腹を見せての服従のポーズはいけません。

 これは明らかに降伏してます。

 自然界において弱点を相手に晒すと言うのは即ち、死を意味します。

 

 僕だからいいですけど、あんまりそれやっちゃ危ないですよ・・・



 それとも何かの罠?

 助けを求めるようにネイを振り返りますが、ネイも困惑した様子です。


 

 その内ごそごそと鰭脚類人シールマンのお爺さんが起き上がってくれまして、やっとコミュニケーションが取れる体勢になってくれました。

 しかし、両手は揃えて地面に着いており、頭はあくまで低く、準土下座姿勢を崩しません。種族的な姿勢があるので、しょうがないっちゃしょうがないですけど。


 そして何やらお話をはじめました。







 お爺さんのお話の内容は・・・結論から申し上げます。



 さっぱり判りません!そりゃぁもう微塵も判りません!

 僕は当然として、ネイにも判らないようですね。


 話とかそれ以前の問題ですよねぇ、まず生物としての種が違います。言葉以前に色々なものが違いすぎますもん。


 ネイとも言葉が違いますが、心が通じていますからね!問題ありません。



 ちなみにお爺さんのお話はまだ続いています。両サイドの護衛さんはお腹見せたままです。


 とりあえず僕は弓をしまい、攻撃する意思の無い事をアピールします。

 本来なら、弓のストリングを外すのが正式でしょうが、そこまで僕は油断できません。


 盾をしっかりと握り、ソニックバンカーのトリガーに指をかけ、さらにいつでもバスタードソードが抜けるように右手は空けておきます。



 お爺さんのお話はまだ続いています。

 心なしかひっくり返ったままの護衛さんの表情も、うんざりしたように見えます。どこの世界も部下は大変ですね。


 どうしましょう・・・

 さっきからずっと途方に暮れっぱなしですね。ネイの方を見ても呆れているみたいです。


 なんか、気がそがれたと言うか、白けたと言うか・・・

 お爺さんには悪いけど、お互いこれじゃ時間の無駄ですよね。


 得々と語り続けるお爺さんの前を、ネイの手を引いてそっと通り過ぎます。

 お爺さんは気付きませんが、護衛さんは気付いて僕を見上げてます。申し訳なさそうな顔をしています。


 中腰で手刀を切りながら通過し、玄武岩の通路前を通り過ぎた辺りでお爺さんに気付かれました。


 Ooboeeee!


 足速っ!

 お爺さんなのに!鰭脚なのに!

 

 あっと言う間に回り込まれて再び五体投地・・・

 なんなんですか!もう! 

持病の話進まない病が・・・


ブクマ、有難うございます。

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