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さすがにあまり言葉は交わさないとは言え、何カ月も一緒に居るとある程度の言葉は覚えます。
僕たちの場合、僕の方が異邦人なので主に僕が言葉を覚えるようにしてます。
その結果判明した驚くべき事実!
何と水銀先生素材はミスリルだと言うのです!!
故に次から水銀先生改め、聖銀先生と呼称します。
そっかー、これってファンタジー界の至宝のミスリルだったんだー・・・僕、なんか色々な方面に謝らないといけないですかね?お風呂とか先割れスプーンとか作っちゃいましたけど・・・
まあ、それはそれとして、ついに僕の鎧が完成しました。
細かいパーツ一つ一つに反射防止と消音の為に虎縞トンボ革が貼り付けられ、ぱっと見はベトナム時代の海兵特殊部隊みたいに見えます。
もう、ファンタジーなんだかアーミーなんだか・・・
まあ、これで採寸地獄から解放されます。しょっちゅう呼ばれましたからね。
メインウェポンである---マーキュリーボウ改め---ミスリルボウを使う事から、左右非対称の外観ですが、これはこれでアリかな?
敵の視界に晒す事が多い左の肩当の垂れは大きめで、弓のストリングを引く右は動かし易い形状になってます。
鎧の上にはサーコートと呼ばれる、言ってみれば陣羽織ですね、同じく虎縞トンボの袖無しのコートを羽織り、さらにその上から装備ベルトを巻きます。
裏打ちの聖銀先生製メッシュジャケットに固定されたパーツは、鎧下を着た体にフィットし、思っていた程違和感は有りませんが、やはりある程度動きは制限されます。
慣れるまで時間が必要ですね。やっぱりある程度重量も有りますし、この上から装備その他を身に着けるとなると相当な負担です。
ファンタジー物語の主人公のように、着たままずっと旅を続けるとかは絶対無理ですね。夜も着たままでは寝られないと思います。背骨曲がりそう・・・
兜は視界や音の妨げになるのでありません。怖いけど、見えない聞こえないの方がもっと怖いです。その代わり、いつもかぶっているトンボ革のサファリハットの中地に、聖銀先生製メッシュを縫い付けました。
明日から盾も含めたフル装備で腕立てとスクワット、素振りもしましょう。筋力だけでなく持久力や基礎体力付けつつ、動きに慣れなきゃ。
異世界幸せですけど随分ハードモードですねぇ。ああ、無限収納・・・