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僕の装備はほぼ整ったのですが、ネイの装備は貧弱なままです。
まあ、狩りはともかくネイにはあまり戦いの場には出て欲しくないですし、出すつもりも無いのですが、万が一という事も有ります。
もっと言うと、僕自身も極力戦闘は避けたいです。No more war!
しかし、この世界は油断が出来ないので、転ばぬ先の杖と言うのは常に必要です。
それこそ『備えよ常に』です。
ネイの防具は、王様半魚人の綺麗な鱗を利用して、純白のスケールメイルを作りました。
軽くて運動性抜群ですし、散々苦労させられましたから防御力は折り紙付きです。ネイにも良く似合います。
問題は武器ですね。
現在のネイのメインウェポンはダンジョンでブン捕ってきた波刃細剣です。
きちんと籠状護拳付き柄を付けて、美術品レベルに仕上げました。ネイも気に入ってくれてます。
しかし、波刃で攻撃力を上げたといっても所詮は細剣。
ドイツの武器兵器博物館によるところ、細剣というのは対人に特化された武器なんだそうです。しかも、相手の武器も細剣が前提・・・
ゴブさん辺りにはまだ通用するでしょう。でも、両生類人や洞窟半魚人相手ではちょっときついかもしれません。
これも今後の課題ですね。
筋力に劣るネイが使えそうな武器は他にあまりありませんし、とりあえず鹵獲した水銀先生製武器の中から大振りのナイフをサブで持たせ、後は袖箭を多めに作っておきましょう。
雪に閉ざされ、太陽の出ている時間も短い冬は、家に籠って工作するにはもってこいです。
装備以外にも色々な物を作ります。
木製の食器、カトラリー、衣服も増えましたので衣裳棚も。
伐採した丸太は、まだ完全に乾いていないので、板を挽き出す事は無理ですけど、板が出来るようになったらちゃんとしたテーブル、椅子、タンスなんかも作りたいですね。
ささやかな失敗も有ります。
水銀先生製の細い金属筒の中に、火の魔晶石と魔石を入れ、ライターを作ろうとしたら謎の暴発を起こし、リビングと寝室を仕切る壁に穴を開けたばかりか燃やしそうになったり、一人でお風呂につかりながら氷の魔晶石の検証していると、お風呂のお湯を全て凍らせ、ネイに救出されるまで氷漬けで凍傷になりかけたりといった、ちょっとした事故も有りました。
何事もトライ&エラーです。
ネイに笑える程怒られ、水銀先生素材はおろか、魔石、魔晶石の類も全て没収されたのは言うまでもありません・・・
陽が出ているうちは、たまに森の見回りをします。この前獲ったイルカアザラシは、とっても美味しかったので、頑張って見つけようと思います。
余分な脂肪は多少匂いはありますが、獣油ロウソクになります。密度の高い毛皮は恐ろしく暖かく、帽子やマントの材料になってくれます。
それにしても、雪の中を泳いでますけど春になったら彼らはどこに行くんでしょうか?謎の生態です。
筋トレもしっかり続けています。腰の運動だけでなく、ちゃんと腕立て、腹筋、素振りもしてますよ。
こうして、僕たちの冬は穏やかに過ぎて行きます。
外は物凄く寒いですけど、家は暖かく、毎日が平和です。こんな日がずっと続けばいいですね!
ブクマ、有難うございます。
PV10万行きました。たいして中身のない駄文にお付き合いくださり有難うございます!
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