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少し遅れました・・・
ごめんなさい!
相当、袖箭を嫌がっているようですね。
至近距離から飛んで来る、射撃モーションのほとんど無い飛び道具。
普通に僕でも嫌ですもんね。
ところで、僕が今持っている袖箭は残り四本。一本は今左手に持っています。では残り三本はどこでしょう。
このまま膠着状態では埒が開きません。ところで埒が開かないの埒って何ですかね?しかも開かないってどういう事なんでしょう。
ダメです、集中しなきゃ!膠着状態のプレッシャーで心が現実逃避しそうです。こちらから仕掛けましょう!
先手必勝!!
僕はバスタードソードを体の外側に倒し、手の平を上に向けるような構えを取ります。
そう、三本の内一本は右袖の内側!
やっぱり袖箭は袖箭らしく袖に隠さなきゃね。
左手の矢の狙いを逸らさないようにそうっと右手の袖箭のラッチに手を伸ばし・・・
発射!
狙いは喉でも頭でもなく大きな胴!
王様半魚人は咄嗟に右半身を引いて躱そうとしたようですが、しっかりと右脇腹に刺さっているようです。
僕は発射と同時に体ごとぶつかる勢いで突進です!
任侠映画の三下の如くバスタードソードを腰だめに構え、大股で飛び込みます!
王様半魚人は負傷している左腕を完全に捨てた防御でバスタードソードを弾こうとしますが、それは予測済みなんです!
王様半魚人が左肘でバスタードソードを跳ね上げようとするのを見越して、僕は左手に握った袖箭ごと両手でバスタードソードのハンドルを握り、グッと抑え込みます。
王様半魚人の左肘を押し切るような形で切断!
続けて左脇まで刃を押し込み・・・急ブレーキ!
バスタードソードをかえして頭上を襲って来る薙刀を迎え打ちます!
右手一本の打ち込みを、両手での迎撃でやっと撥ね退ける事が出来ます。手が、痺れる・・・!
まだまだっ!
ここを越えられる訳には行かないですし、僕も死ぬわけにはいきません!
弾かれるバスタードソードから右手を放し、同時に密着した状態から右の膝蹴りを王様半魚人の胴に叩き込み、ブーツに仕込んでいるもう一本の袖箭をほぼ零距離からの発射!
結果も確認せずに左手のバスタードソードを逆袈裟に跳ね上げ、今度は両手を添えて唐竹割!
僕の斬撃は惜しくも薙刀で防がれましたが、今度はバスタードソードを右手一本で保持し、左手の袖箭を発射!
王様半魚人の喉を貫くのが一瞬見えましたが、バスタードソードの柄頭で顔を殴りつけ、さらに畳みかけます!
感想、ブクマ、評価、有難うございます!
リアルがちょっと忙しく、次の更新は松明けてになります・・・
ごめんなさい!