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昨日は素材入手の嬉しさに、氷の魔晶石の存在をすっかり忘れていました。
火の魔晶石より多少大きかったですが、元の持ち主の体から出され、無理やり魔石でブーストしても、本来の力は出ないのでしょう。
攻撃用としては期待していません。
期待しているのは冷凍冷蔵庫用です。夏場はクーラーもいいな!
さて、気を引き締めて狩り二日目です。
ダイゴロー号が入れるような地面ではないのは前回の探索で判っているので、灯りの関係からあまり奥地は探索出来ません。
ネイが居るのでする予定もありませんし・・・でも光の魔晶石とか落ちてないですかね。500ルーメンくらいの奴・・・
今日の予定は地底湖まで行って、何とか水も補給したいです。
簡易濾過機は新しいのを作ってありますし、煮沸する道具も昨日こさえましたから万全の体勢です。二人だと水の消費が意外に激しかったし。
でも、あそこまで行くの結構怖いんですよね。
足場は悪いし、何と言っても最初に物凄いビビらさせましたから、軽いトラウマです。やっぱり水の中から何か出てきて引きずり込まれる妄想ちらつきますし・・・
行きますけどね。
いつものように、門灯とバリケードをして、改めてネイに出てはならぬ!と注意しておきます。
何となくいつもと雰囲気が違うような気がします・・・
何でしょう?判りません。気のせいでしょうか、でも僕のビビりレーダーが作動してます。まあ、作動するだけなら普段から作動しっぱなしなんですが・・・
それでも水は欲しいので、水汲み用の大きな革袋を持って、左手に松明、右手に片鎌槍で湖畔に挑みます。
ソロリ、ソロリ・・・
途中で親蜘蛛の糸の罠を張るのも忘れません。あんまり張り過ぎると自分も引っかかる可能性も有るので、程々にしておきます。
チャプ・・・
革袋を沈めて水を汲みます・・・
ほら来た!
何とか5ℓくらいの水が汲めました。紐で口を括って撤退!
両生類人て足速いんですよねー。
数は四匹!全員何がしかの武器装備です!
何と言う事でしょう!炎のブレスで露払いしてる!!こんなに短時間で糸トラップに対処するなんて!
でも考えてみれば武器持って振り回してるくらいなんですから、それぐらいの知能は有って然るべきなんでしょうか?
ブレスを吐きながらなので、進行速度は遅いです。助かりました。
ネイが弓を構えて援護してくれます。有難いけどもっと下がって!やけどしたら痛いから!
バリケードの内側に飛び込み、すぐさま弓を構えて放ちます!
倒せたのは一匹のみ!
ネイを下がらせます。群がる三匹。次に彼らが何をするかは予想が付きます。
ブレスの射程距離!
口を開けたところで矢を叩き込みます。残り二匹。
即座に弓を捨てて、袖箭を両手に一本づつ構え・・・発射!
弓は、矢をつがえる、引き絞る、狙う、放つというシークエンスです。
袖箭は構える、狙う、放つで済みます。
結果、ブレスを喰らう前に阻止成功!
一本は口に飛び込み、もう一本は喉に突き刺さります。
あとは片鎌槍を取り出し、自らバリケードの糸を断ち切って止めを刺すのみ!
戦利品と使用した矢を拾いながら改めて自戒です。
舐めたらあかん!
何故だか判りませんが、こちらの行動が筒抜けになっている気がします・・・
次は逆に罠を張られて待ち伏せされるんじゃないか。いや、もっと悪い事が起こりそうな気がします。
相手は充分知能が高い。獣を狩るのとは訳が違うと言う事でしょうか。
決して考えすぎでは無いと思います。石橋は叩いて渡らなきゃ・・・
ホントに居心地が悪いんです。欲張らずに、今日一日狩ったら撤退した方が良いかもしれません。
ここは、考えているより恐ろしい所です。深入りしない方が賢明ですね。嫌な予感しかしません。
次に来たとしても、ここから先には進まない方が良いでしょう。好奇心は猫をも殺すと言いますしね。
予定の水銀先生の量には達しませんでしたが、撤退する事にします!
評価、ブクマ、有難うございます!