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陽炎と泡沫  作者: 実嵐
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愚かで卑怯で

市橋は浅利に会えたうれしさもあったが、いい人に巡り合えずに辞めて小さな会社の営業として働いているのを知った。きっと、警備会社に行かなかったのは天下り先が含まれてしまっていたら・・・と思ったのだろう。天下り先は都合のいい逃げ場であって人を守るものでもない。警察は国会議員の関係者やそこそこの金持ちの言うことに縦にうなずいていることに可笑しさが生まれる。何処を優先するのか順位があるのか。ただの未熟なかっこつけのようにしか見えなかった。古木が車に乗って帰ったのはふらふらしてもいいといっているのと同じ。情報は与えるのは同じ。信頼という地位によっては伝えないのだろうが・・・。ため息をついても遠くで消えてしまう。差別を正当化する政治家は潔さもすがすがしさもみじんもない。コンビニによって週刊誌を見た。芸能人のゴシップや政治家の悪事、組織のトップのふがいないほどの嘘を喜々として語っている姿があった。

「何処のトップも落ちぶれてしまったんだな。困ったな。誰もが首を縦に振らないと干されるなんて阿呆の極みを見ているようだな。イエスマンしかいないというのは新しい意見は排除する。必要ないってか。小さな。」

コンビニで独り言で言っているとおかしな奴としか思われなくて、声をかけようだなんて思わないだろう。寂しいと誰かが何処かで嘆いていたとしても気づかないだろう。詭弁を正当化しているのだ。世間の常識とかけ離れようと構わない。組織の信頼を自分でつぶしても再建する実力を持ち合わせていない。ぶっ潰して脅して手に入れた権力は怯えるだけで正しいトップを描かない。真っ白なキャンパスに汚い色で染め上げてきれいだとおだて挙げられているだけだ。逃げることを恐れているのではなくて、金が消えて権力で逆らえなくしたいだけであって。それでは人はついていかない。証拠から名誉棄損だというのが、戦う意思も勝てる力もなくあがき、もがき、勝手に苦しんでいる。きっと哀れに思ってみているのは数少ないだろう。幹部は嫌がるだろう。大切なものを奪ってまでいる意味があるのか。人の命を奪ったしまった場合にかすかな責任をもって戦うのだろう。組織を奪った責任は計り知れない。

「信頼でつながっていないのと同じ。暴力でつないでいるんだ。言葉や態度の多々で。それを顧みることもできない。嘘の塊を信じるのは・・・。伝統もつぶして。」

市橋はこぶしを作った。向けるのも愚かな相手に。

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