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陽炎と泡沫  作者: 実嵐
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権力の期限

「お前はどう思うよ。最近のさ、独裁組織を・・・。」

「嫌だね。権力でしか人を従わせることができないといってるのと変わらないじゃん。人徳なんて存在しないし、組織を落ちぶれさせてるだけ。何処かの名誉会長だの言ってるけど、やってることは不名誉。どちらの組織が上だとかは選手に関係あんの・・・。ただの自分の立場を気にして子供じみたいじめをしてるだけじゃんか。くだらない。本当、それで子供の手本ですみたいな恰好ができるなって感心するよ。」

市橋の止まらぬ愚痴を聞いてくれるところは変わらない。昔からの仲だった。浅利は静かに飲み干したコーヒーが色を変える。

「お前は相も変わらずってとこか。人はそんな変わらないよな。権力で人が変わるのならなんで1年ですぐに名誉だのにしたのか。しろって言われたらするのが決まりなのか。」

「幹部も悪いんだよ。いうことを聞けみたいなことを言っている時点で脅していることに大差ないわけだし。組織として改善する意思がないから他人を入れたくない。うわべの回答を続けて疑惑を真実となす。まぁ、そんなものだろう。独裁なんて本当の信頼じゃないし、個人的な感情が入っている時点でやめるべきだよ。客観的じゃないとスポーツじゃない。八百長と近しいことになってるし。」

2人で言い合うのは楽しい。時事のことをよく話していた。嘘をつく大人が堂々と嘘をつくなと子供に言いつけるのかと思ったら恥だと思った。手本が過ちを犯し改正するどころか反省の色もなく、平謝りを続ける。後悔をするのは当事者でまた別の当事者は人生を変えられる。後悔という文字を多く聞かないとダメであろう。幼い命を落とすのも大人の簡単な思いこみも含まれているとしか思えない。安易な考えや面倒とかあったのだろうか。今や裁判所の判決も疑問に思うのだ。繰り返すものに何故不起訴などといったのか。再発防止の方法をもっているわけでもない。他人任せにするのが目的なら安易な言葉を言うんじゃない。あとで厄介だとか言ってキチンと意見も言えないくらいなら大げさにするのが救えたのだ。

「大人が壊れてしまってるんだよ。権力ってのは期間限定なの。明らかに聞くのは少ない。それも暴力に近いことをしていたら反感を受けるのは当たり前。」

「当たり前を通り越しているってことね。やっぱりいいこと言うね。市橋は・・・。たまには話がしたいな。事件が済んだら電話しろよ。話が聴きたい。」

浅利の笑顔を見れてほっとした。嫉妬など多く持たないからできるのだと心底思った。

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