名誉とは
話しかけてきた女性は特別たどたどしさはなかった。手越と名乗った女性は警察手帳を見たとき、誰もが驚くようなのにいつものことのように流し目をしていたのを見逃さなかった。抵抗しなかったうえにとってつけたかのような言葉。台本を言う演者のようでもあった。窓際のテーブルの席に着いた。店員はうろうろしているが、頼んであるので放っておいた。
「それで何処までが本当ですか?」
「息子さんの話だけです。社長が湯浅という国会議員から金をもらっているのくらい噂になってました。週刊誌に取り上げられたことが数知れずあるので・・・。ベテランは社長に不信感を抱きながら仕事をしてますよ。横領しているのはとか犯人捜しを指示するのはもっぱら社長です。不自然でしょうがなくて。」
「横領を擦り付けてやめるのが定番なんですか?」
市橋は不謹慎な聞き方をしているのは吐き出した時点でわかっていた。社長が横領をしているなどと広まればと思ったのだろうか。浅はかな願いは打ち砕かれるのは知っているのだが・・・。店員が雰囲気の悪いタイミングでコーヒーやら紅茶やらほうじ茶なんとかをもって来た。古木はコーヒーを取り、ミルクとシロップで加工していたのだ。加工したのをおいしそうに飲んだ。
「そうです。安西さんが次回の標的になるんじゃないかといわれています。」
「それは何故ですか?」
「湯浅さんの案件を破ったからです。期限があるのに守らなかったと。悪いのは湯浅さんのほうなんです。決まった時間があるのにそれ以上させて平然としているんです。注文に入っていなかったことまでさせる。私たちは契約の元やっているのに契約外のことをさせられたら誰でも怒るのもですよ。けど、権力がとか名誉がと何時も口酸っぱく言うみたいでうんざりします。虚栄に保たないといけないものならやめればいいのに・・・。」
湯浅の妻は権力や名誉をほのめかしていたのだろう。そういえば誰でも従うという仮説を立てて。それに従わなかった安西は横領の罪を着せてやめさせる。むしろ、金を奪い取っているようにしか映らなかった。
「詐欺じゃないですか。班長、何とかできないんですか?」
「これは二課の仕事だ。帰ったら伝える。一大事の問題だってな。横領を自ら作って冤罪を作り上げていたなんて知ったら二課の面目丸つぶれだ。しっかり調べていない証拠を見つけた。」
「安西さんは一生懸命の人でしたからお願いします。」
女性は机に頭がつくほどに下げた。




