六話 能力と発覚
誤字脱字があれば感想にて御指摘下さい。
次にギフトだが動画を見ても視点が私の目線のせいか知らないが使われている部分が映ってないようなのでアルヴァングに私との戦闘中になにか変わったことが起きてないか聞いてみる。
「変わったこと? そうだな……たまにホイヒラーの姿が消えたり、増えたりしたが、それのことか?」
「たぶんそれ。ありがとう」
今の話だと消えたのが屈折率操作で、増えたのが、可視光線操作かな?でも屈折率操作が映ってないのは仕方ないとして、可視光線操作の増えた私が映ってないのはおかしい、もう一度今度はよく注意して見る。
……酔った。だが見たかいはあって、動画のアルヴァングの視線がたまに何かを探すようにさまよったり、動画の端に私の姿が映っていたのがわかった。
しかし、その部分の前に魔術のように唱える動作が存在せずどうやって発動したのかわからなかった。そこで私のスペックのギフトと同じ位置にある、アルヴァングのステータスの種族特性の獣化の発動方法についてアルヴァングに聞いてみる。
「獣化の仕方? そうだな……こうフッとすると獣化できて、フゥとすると戻れる」
ここにきてまさかのアルヴァングが感覚派だったとは。理論派っぽいアルヴァウスに聞いてみる。
「獣化の仕方? ”普人族”の貴様が聞いてどうする?」
「ギフトの使い方がわからないから」
「ギフト? ああ、“普人族”にたまにいる異常者が使う能力か。確かに貴様なら持っていてもおかしくはないな。」
「で、どうしたらいいの? ギフトとあなた達の獣化が似ているものだと思うのだけど」
「獣化は本能に刻まれたことだから族長のようになんとなくで発動できるものもいるが大半の奴らは発動できん」
「まさかこの集落で獣化できるの族長だけ?」
「いや、族長と俺とあと二人いる」
「なら獣化の仕方を教えて」
「何故私が貴様に教えねばならんのだ」
「あなただけが頼りなの」
「ぐっ、仕方ない教えてやる」
ちょろい。
「フッとすると獣化できる。そしてフゥとすると戻れる」
「……」
ブルータス、お前もか。
「冗談だ」
「アルヴァウスも冗談いうんだね」
「まずは瞑想しろ。そして自身の魂に付属しているものに意識を向けるのだ。それに成功すると後は自ずとわかる。だがこれに成功したのは俺のみだから貴様にできるとは思えんがな」
「族長とあなた以外の二人は?」
「戦場で死に損なった結果だ」
「……」
「そんなことはいいからさっさとやってみろ」
少し気まずくなりながらも言われた通り瞑想する。そして自身の魂に意識を向ける。……どれが魂かわからない。自身の中に意識を向けたところ、0と1を組み合わせた電源マーク・メモリ・ハードディスク・CPUの形をしたものがあったが(私はパソコンか!)魂らしきものがない。
「魂ってどんな形してます?」
「知らん」
「成功したんですよね?」
「形が同じとは限らんだろう?」
「いいから教えてください」
「白いザ●の頭だ」
「え? 白い●クの頭?」
「すまん忘れてくれ」
「ザ●ってあの量産型の?」
「それだが……わかるのか?」
「このメイド服に似ているデザイン知ってます?」
「●方の咲●のメイド服か?」
「まぁ私がデザインしたわけではないですが」
「ということは他にもいるのか?」
「私はこの世界に来た時からこの服装だったのでわかりません」
「来た時から? ということは貴様の種族は“普人族”ではないのか?」
「はい。人造人間という種族です」
「そうか、だから記憶喪失で二重人格ということにしたのか。だいたいの話はわかったから貴様は瞑想して魂を探せ」
なにか無理矢理話を変えられた気がするが、言われた通りもう一度自身の中に意識を向ける。すると0と1を組み合わせた電源マークの後ろに白いものがあったので意識を集中する。……●クシアリペアの頭だった。付属しているティ●レンのカメラに意識を向ける。使い方がわかったが、これは使いにくい。
「成功したけど、使いにくい」
「そうだが慣れればどうってことはない。しかし成功したか、貴様の魂の形は?」
「エク●アリペア」
「そうか。やはり魂の形はガ●ダムの機体の頭なのか。他の者達が成功しないわけだ」
「ありがとう」
「俺は教えただけだ礼を言われる筋合いはない」
ギフトの使い方を知るだけのはずがアルヴァウスが転生者ということがわかった(転生してからのことは聞けなかったが)。ギフトは使いにくいので練習あるのみか。