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作者:




響きあうは謎の打撃音。


肩や足技を中心とした威力を重視するすばやい蹴り。

足を後ろに下げる動作に迷いが無く、狙った部分へ加速をつけながら最短の距離でけりだす。



片や足ではなく間接部分への拳なり肘なりを使った腕。

一撃一撃には蹴りを入れるほど破壊力も力も無い。しかしその拳の突き刺した先には人間の弱所である間接の繋ぎ目や顎という一撃必殺を心がけていた。



「…くっそ、テメェらやるじゃねぇか……」

「僕も…貴様にそれほどの力があるとは…」


両者、肩で息をする。周囲には舎弟のようなものばかり。


「なあ…お前『蹴覇』って名乗れよ…その足技……マトモな道に行きゃ十分使えるぜ」

「はっ!既におれにゃマトモなんて残されてないんですよ…『拳聖』」


離れていた両者がジリジリと詰め寄る。

拳聖と呼ばれた少年、関戸劉は一歩でも射程内に入ると足が届く為に近づきにくい。

一方、蹴覇と呼ばれる少年。高岡操は近づこうにも動くだけで足のアドバンテージを失って拳が先に入る事を予測していた。



「「考えるのはやめだ」」


――――何も考えず双方は走り出し



「「くらえええええええええええ」」

とび蹴りと拳を繰り出したが――――






「はい、アンタら弱いんだからそこまでね」


途中で入ってきた女性が二人ともを一回転させて放り投げた。



「面白いわね…よし、今から文野綾香が関戸劉、豊岡操との合同ボランティア団体結成を始めるよ!」


一瞬だった。

二人の足と腕が交差する瞬間に一人の少女が其の間に入り込み。劉の左ひざと操の右ひじに触っただけ。

周囲にはソウ見えたが、その触った部分に力を加える事によって受け流すのではなく、相手自身から横にずれていった。



「…お前、何もんだ?」

「僕もきになんだけど…」

決闘?中であった二人を遮ってまで乱入してきた少女に対して劉と操は声をかける。


「文野綾香っていったでしょ?ボランティア精神の固まりになにを言い出すのかと思ったら…じゃ、アンタ達。アタシと一緒にボランティアしようじゃないの?今ナら―――」

「待てよ、いきなり語りだしてもお前の下になんてつけるわけねぇだろ」

「僕もお前みたいな奴は苦手だ…力づくで納得させてくれないか?」

倒れてた両者も起き上がり、怒りと恐怖がこみ上げるような目で綾香を見ていた。


「サシで勝負?…良いけど、一人一人やるのに時間掛かるからさ…まとめてきなよ」

肩に引っさげている襷をとり、…正座をした。


「時間が無いから早くしてくれないかしら?」

「…テメェ、柔術か」

正座をすることによりどのような箇所からの打撃も受け流せる。ちなみに床もコンクリートであるから、地中からの攻撃なんてなく戦うのにもふざけているように見えるが適した形でも合った。


「じゃあ俺から…いくぞっ!」

―――先に動くは操。

足を地面に叩きつけるようにして、其の反動で前へ前へと動くこの移動は加速が早いだけでなく――

「こういったこともできるんだよっ!」


右足を軸にした回し蹴り。ねらいは腰のあたりであった。

操も女性だからとはいって手加減するきも毛頭なく、いきなり体の重要部分を狙ってきた。

「あら、よけきれないわ」


べキッ…とした音が流れて綾香は横に吹っ飛ぶ。



side misao


…正直、予想外だった。

一度とは言え僕の放ったけりを受け流した実力は凄いと思ったが、一撃でやられるとは思わなかった、それにあの音…感触から折れてはいないもの間接を確かに外した。腰下が使い物にならなくなる筈…


「聞いたわね…ごめんなさい、脱臼や其の程度ならアタシ…自分で直せるの」

―――真後ろから声がしたと同時に左手首と右肩を完全に抑えられる。

早すぎる!…だが足を「使えばまだ脱出できる!」……



「…綾香。だったね」

「ええ、私がそうよ」

綾香は操の敵意がなくなったと判断して腕を抑える場所から離す

そして一歩後ろに下がり

「豊岡操。…面倒なことは苦手ですけど、人が笑えるなら僕は従います」

『蹴覇』を降した。


「まだ勝負はついてなかったのに…良かったの?」

「背後を気づかれない状況でとられた時点で僕の負けだろ。あそこから蹴りを出してたら…足首を持って気がした」

「アンタも大概凄いわね…ま、それはともかく」


綾香が少しため息をついた後、蒼髪藍眼の少年に目を向け……


「じゃ、やりましょ?」

「…意地があんだよ、男の子にはアアァァァァ!!!」






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