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少女の行(ゆ)く道 2
辺りは騒然としていた。
《凛浄》の《館》の長い渡り廊下のところで、《凛浄》の者達が目の前に在るアーチの上に背を向けて立つラシュフェーニカを見つめる。
ソコは《凛浄》の中でも、特に険しい──浮遊する小さな岩の上に立てられたアーチだった。
有翼民族(翼を持つ様々な民のこと)でなければ行くことのできない、浮遊する小さな岩々の上であった。
「一体どうやってあんなところに上ったのですか?!」
「誰かラシュフェーニカ様をアソコにお連れしたのか?!」
《凛浄》の民々が集まり、心配し、有翼民族である翼を持つ民が助けようと翼を広げる。
強い緊張感と、心配する慌てた空気が満ち溢れていた。
ラシュフェーニカが立っているところは、いつ崩れてもおかしくないところで、現に今でも彼女の足元からはパラパラと土が零れ落ちている。
相当古いアーチの上に、彼女は立っていた。
浮遊する小さな岩からパラパラと土が零れ落ち、風に煽られたアーチが少し傾く。
《凛浄》の者から小さな悲鳴が上がり、口元を手で覆う者や目を手で覆う者も。




