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明かされる真実 ~ 少女の想い ~ 14
「“天空ノ巫女”としてであっても、私の過去を知っていたアノ人は、私の火の力を見た時に仰ってくださった。
“私のコノ火の力が、まるで自身を照らしてくれるようだ”と、“例え真っ暗な所で独りになっても、怖くないね”って。
《火ノ宮》としてではなく、“紅水晶の竜”としてでもなく、
ただただ、友達として、接してくださった時のことよ…。
私の過去と、紅水晶の竜であるということを、知っていても…」
風蘭が静かに息を飲む。
そして彼女は泣きそうな顔になると、ラシュフェーニカの腕をきつく掴んでいた手を離して、ラシュフェーニカを包み込むように、腕を回して抱きかかえた。
ソレはまるで、大切な家族を護るように。
「私、想いを伝えにゆきます。
もう決めたの、もう何も迷いはしないわ。
…閉ざされた扉を、開くと決めたから──」
ラシュフェーニカが風蘭の背に腕を回し、目を閉じる。
そして息を吸い、目を開くと、彼女は遥か高い天へと視線を向け、手を伸ばした。




