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明かされる真実 ~ 少女の想い ~ 11
「私はラシュフェーニカ。
天空ノ巫女──カグヤに仕える《火ノ宮》の巫女にして…、
コノ惑星を一度“火ノ世界”に包み込んだ、“紅水晶の竜”──。
世界を焼き祓い、全てを始まりへと還した“紅水晶の竜”の…、末裔──。
誰もが忌み恐れた、“天夢幻の忌みなる竜”と呼ばれた存在…。
コノ翼を見て、誰もがすぐに一度考えることでしょう。
天獣ノ民とも、《妖精ノ尻尾》とも、他の有翼民族とも、何かが違う…、と」
ラシュフェーニカが、風蘭の翼に触れる。
「天夢幻と呼ばれる神話に登場する、破滅と歌われた竜…。
元は韓紅の色一色であった竜は、ただただ火の扱いに長けた存在でした。
でもある日、ソノ竜は韓紅の身体がまるで硝子水晶のようになってしまう。
…ねぇ、どうして、ソノ竜はそんな身体になってしまったと想う?
世界を焼き祓って、恐ろしいと言われる不思議な存在の末裔が、どうしてコノ《凛浄》に居ると想う?」
ラシュフェーニカが、辛そうに顔を歪ませた。
そして彼女は、困ったように微笑む。




