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明かされる真実 ~ 少女の想い ~ 8
「……紅水晶…の、“竜”……?」
静まり返った空に、風蘭の小さくともハッキリと聴き取れる声が伝う。
ラシュフェーニカが柔らかく、優しく微笑む。
風が舞うように凪ぐ。
ラシュフェーニカの長い桃色の毛先が橙色の髪が流れるように靡き、ソノ背に在るモノがハッキリと目に映る。
その途端、風蘭の表情が強い怯えへと変わり、彼女はラシュフェーニカへと掴みかかった。
風蘭の背に在る白い翼が、大きく大きく最大限に広げられ、ラシュフェーニカを護るように隠すように包み込む。
「そんな…っ、そんな…ッ!!
お隠しください!
《火ノ宮》様っ!!」
風蘭の怯えの表情とうわずった声が響く。
ソレはあまりにも痛々しい程の、悲痛な想いだった。
「嘘よ…っ、嘘ですよね…?
ラシュフェーニカ様が…、天夢幻の…っ、
“忌みなる竜”だなんて…──っ」
風蘭がラシュフェーニカの背に在るモノを、震える視線で見つめる。




