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明かされる真実 ~ 少女の想い ~ 5
ラシュフェーニカが一人、《館》の塔の上に立ってそんな過去を振り返りながら、
《凛浄》の中心に在る《神殿》──ソノ中心に聳え立つ巨大な大樹を見つめ、ソノ後ろに広大に広がる空を見つめて歌を口ずさむ。
明と初めて会った時の、
ラシュフェーニカが明に一目惚れをした時に、明がラコル(地球でいう二胡のこと)を奏でて歌っていた、優しく心に染み渡る歌。
「
永久に語る 遥か彼方 幾年の時の果てまでも
忘れられえぬ時の記憶 アナタを想い歌い紡ぐ
想い出を 愛しく抱えて 天の彼方まで──
」
──私は前を向いて踏み出す。
もう、立ち止まっているだけなのは終わりにするの──!
私は前を向いて、踏み出す。
ラシュフェーニカの桃色の、毛先が橙色の長い髪が風に煽られて大きく羽のように広がる。
ソノ中から…、
ラシュフェーニカの背から、
風に煽られた髪と同じように広く広がるモノ在った。
ラシュフェーニカが首飾りをぎゅっと、握り締める。
「…隠すのは、もう終わりにするの。
例えどんな現実が訪れても…、私は生きてゆく──
私らしく、
前を見据えて──!」




