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光と闇 11
「……ユエイ、
まさか此度のカグヤ様の行方不明に、アノ負ノ魔神──フレギアントが関わっていると…?」
「そこまでは分からないね。
けれど…、
私達は知らない、カグヤ様の過去に何があったのかも。
カグヤ様の心に、どんな傷があるのかも。
アノ方の心が、どんな感情を抱えていらしてるのかも…」
「…」
「私達は知ろうとしなかった。
…何も、まだ知らないんだよ。
カグヤ様が、《凛浄》に来る前のことも、《凛浄》に来る前にどんなことがあったのかも…。
私達は、カグヤという神聖な立場を重んじすぎて、アノ人に近く接しようとしてこなかった!
何も、知ろうとしてこなかったんだよ──!」
ユエイが訴えかけるようにジルベルトに言う。
ソレはユエイ自身の後悔と悲しみであり、親友であるジルベルトもまた抱いてるとハッキリと分かっていたことであった。
親友であるからこそ、話せる内容でもあった…。
ユエイが窓の外の景色を見る。
朝の光──太陽の光が辺りを照らす。
閉ざされた窓の外の景色は、不思議と遥か遠いことのように感じられ、空の蒼さが嫌に孤独にユエイには感じられた。
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