74/127
光と闇 10
「神聖なカグヤ様に、そんなことありえるはずが無い!と、誰も言えやしないしね。
それに…、実際、カグヤ様は何かを抱えてらした。
驚くほど深く、重い悲しみを…。
コレが負ノ感情であると仮定したら、魔神──フレギアントはカグヤ様の“悲しみという負ノ感情”に手を伸ばした、ということになるが…、どう想う?」
「……アノ方はラシュフェーニカと街の祭りに出るまでは誰にも心を開かなかった。
ソノ頃のカグヤ様の目や言動には、確かに拒絶や悲しみ、憂い、何かの迷いがあった。
ソレが急にすっとなくなるとは考えにくい…」
「飲み込まれたカグヤ様を救い出せたのは、実際本当にギリギリのところだった。
もう少し遅かったら、他の二人のように“同化”してしまっていたかもしれない。
ソノ時の嫌な予感と気持ちが、……実は今してるんだよ」
ユエイとジルベルトが重くも現実を受け止めながら話し、最後にユエイが顔をしかめて言うと、ジルベルトは目を見開き、少しして唇を噛んだ。




