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光と闇 5
「…なんだか、胸騒ぎがするねェ」
役人には負けない勢いで補佐の少女と少年二人を引き連れた《地ノ宮》の巫女──ユエイが茶色い衣を纏って、館で唸り外の景色を見る。
ソコは丁度、朝日の光が顔を出し、辺りに絶え間なく注ぎ始めたところだった。
太陽──太陽ノ神と呼ばれる英雄姫──天姫──が顔を出したところだった。
「珍しいことだな、《地ノ宮》殿が正装で参られるとは」
そんなユエイに目を見開き、分厚いファイルを抱えてカツカツと歩いてきたのは、先日ユエイと盛大に言い争っていた《凛浄》の上級役人頭の女性であった。
「…ジルベルト、
なんだか、嫌な感じがするんだよ。
何かが、動き始めている…──」
「…勤務中だというのに私の名を呼ぶとは。
まぁいい、貴女の予感はひどく当たる。
聴こう」
ユエイが重く、言葉を搾り出すように、心の内を話すと、
上級役人頭の女性──ジルベルト・ハイドランジアが朝一番など関係ないというふうに堂々と大きく構えて大きく言葉を発した。




