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決意の想火 5
人を避ける十八代目カグヤが、コノ部屋以外自らの意思でほとんど出ることのなかった、主ノ間。
ソノ天井は、あまりにも美しいものであった。
美しい星々があまりによく見え、あまりに大きく輝いて見える。
主ノ間の天井は大きなドーム状になっており、一面が水窓と呼ばれるつくりとなっていた。
水窓は、特殊合物──光魔科金の枠と水を張って作られた窓で、触れると水面のように波紋を広げるが硝子のように固く、水のように透き抜けることのない特殊な窓。
天空ノ海と呼ばれる、この《問いかけの大地》を抱く天空の中だからこそ出来る特殊な窓。
それでも、水窓なんて出来る場所はとても限られていて、コノ《凛浄》ですら、在るのはこの主ノ間くらいのものだった。
そんな水窓は、天井の頂点から丸い半球を描くようにドーム状になり、天井から壁と繋がっていて、天井一面水窓、壁一面水窓となっていた。
まるで、一枚の硝子に囲まれているように。
まるで、窓など全くないかのように錯覚させるように。
それでも、触れられても通り抜けられない窓。
柔らかくて固い窓。
天井からの丸い半球を描くように、ドーム状になった水ノ窓。




