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やっと知ることができたモノ 17
拒むモノなど何もない。
《主ノ間》の入り口には護衛部隊が居るのだから、護衛部隊が通す者は安全な者だという証。
…今は巡回型グラムヴィル──ヒューレメと小型高速巡回型グラムヴィル──ヒューラが番人のように神殿に居るが、ラシュフェーニカは何かに登録されているのか、いつもカグヤの行方不明になった後も自由に出入りができた。
《主ノ間》。
ソレはあまりにも美しく優美で、神秘的で、まさしくカグヤの住まう場所に相応しかった。
火のカーテンが開かれる。
コノ先が、カグヤの過ごす部屋だった。
今まで一人で訪れることのなかった部屋。
カグヤが行方不明になる前も、訪れる時は世話係のグラムヴィルや《四自然神》、他の《最高祭主三天宮》と共に訪れた、明の部屋。
でももう、ソコにはなんの迷いもなかった。
ラシュフェーニカが部屋に足を踏み入れる。
もう、しばらくは訪れないであろうコノ部屋に…──。
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