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やっと知ることができたモノ 13
そう思うと、十四歳の頃のカグヤは驚くべきことを成し遂げたと思う。
幾重にも囲まれたコノ外と隔たれた壁を、怖かっただろうにありとあらゆる手を使ってくぐり抜け、街の祭りにへと勇気を振り絞って足を踏み出されたのだ。
世話係の一人が協力していたとはいえ、そんな大反れたことを、今までされたことなんてなかったものだから、ソノ行動力に《凛浄》の誰もが強く驚いたものだ。
しかしソレよりも驚いたのは、アノ全く笑わなかった人を避けられるカグヤ様が、無邪気に微笑みになられ、声を上げて笑ってらしたということだ。
二年前の祭りのコノ話は、瞬く間に《凛浄》中を駆け巡り、しばらくやむことはなかった。
それからのカグヤ様は表情も柔らかくなっていき、次第に交わされる言葉もゆっくり少しずつではあるが増え、いつしか柔らかく微笑まれるようになった。
美しいソノ笑みは、誰の心にも印象的に残っただろう。
十四歳の時のアノ祭りの日を境に、カグヤ様は確かにお変わりになられたのだ。
誰が見ても驚くべきことで、久しく《凛浄》を訪れていなかった役人も、来るたびに変わる十八代目カグヤの表情に目を見開いていたのを覚えている。




