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やっと知ることができたモノ 12
ココはなんてあまりにも寂しく、とても寒い空間なのだろう。
ちょっと気づくだけで、自分達は幾らでも対応できたはずなのに、今になるまで…、全く気づこうとしなかった。
ただ当たり前になっていて、立場を重んじすぎて、相手の心をよく知ろうとしなかった…。
ラシュフェーニカが面を上げる。
続く道は松明に照らされていても、薄暗く長いものであった。
けれどもココで立ち止まっているわけにはいかない。
ラシュフェーニカはそう想い、明のことを想い浮かべ、立ち上がり再び歩き出す。
ココは《凛浄》。
カグヤの住まう清らかな大地にして、神聖なる場所。
カグヤの住まう神殿が在り、《館》や《四自然神》の住まう場所や祈りを捧げる場所の在る、決して気軽に踏み込める場所ではない大地。
ココに居るのは全て、《祭》に関係する者達や《貴民》という後世へ伝えてゆく者達、また護衛や政に関する者達であった。
一般の民が住むことなどまずない場所。




