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片恋円舞曲 第一巻 少女、飛翔  作者: 桐夜 白
天火 ~ 廻りはじめた音 ~
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天火 ~ 廻りはじめた音 ~ 4

──……これで…、本当にいいの…?



「結局何も、伝えられないまま…?」



──このまま…



ラシュフェーニカが自身の手を見つめる。

火ノ花を、(くう)に生み出した手を。



──…。

よくなんか……、ないわ…──っ!



ラシュフェーニカが手をぎゅっと握り締め、ソレを胸に押し当てる。

ソノ表情には、苦しそうで、今にも溢れる想いに押し潰されそうな顔が表れていた。



──だって私!

まだなんにも踏み出せてない…っ!!

(みん)様はっ、二年前のアノ祭りの日に…、怖くても大きく一歩踏み出したのに!


私は…っ、怯えてばかりで…。

恐れて何も踏み出せていないんですもの!!



「このままじゃダメだわっ!

こんな私の火じゃ…、明様の心、照らせないっ!!」




ラシュフェーニカが自身の手を見つめて、心の表れるまま、想いを顔に出し、そう叫ぶ。


弱く降り注いでいた月の光が、月を覆う雲が離れてゆき次第に強まる。

美しく優しい、静かで力強い月の光がラシュフェーニカを照らした。


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