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動き出す歯車と古からの決意 10
「神殿前には、水で洗い流された跡のある大量の血の跡と、直線状の少し離れたところに在る小さな血の跡がございました。
今まで見つからなかったのも頷ける程の、微量のモノでしたが…」
「微量…。
何故今まで気づかなかったのだ!
風蘭は気づいて、何故神宮、皇宮、王朝警察は分からなかった!
風蘭はプロでもなければまだ十五、六歳でしかないただの娘ぞ!」
「……申し上げにくいのですが…、私は十五でも十六でもなく、二十二歳でございます、役人頭殿…。
…ソレはさて置き、
水で洗い流された跡でございますが、水でか何かにより、床が強く抉られた跡がございました」
辺りに別の意味で静寂が訪れると、ソノ場に居たものは誰もが揃って顔を見合わせた。
ユエイとラシュフェーニカの二人を除いて…。
ソレに咳払いをした、厳し気な表情を続ける上級役人──役人頭は一度目を閉じる。




