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動き出す歯車と古からの決意 6
「カグヤ様の神殿前の血の跡についてでございますが…、
“光科魔金((こうかまきん) 鉄や鋼を使わない、環境破壊を止める為に生み出された特殊物質。コノ星から生まれた人工水晶結晶体)”を近づけてみたのですが…。
反応がありませんでした…!」
風蘭の表情が途端に柔らかくなり、希望を湛えた眼差しで会議に出席する人を見て言う。
少し間を空けて、少し落ち着いて、そして最後はどこか安心したような微笑を見せて。
「それがどうした?」と、誰もが顔に表し、中には露骨に「意味が分かりませんわ…」と言葉と表情で表す者も。
そんな中、ポツリと消え入るようなか細い声が、まるで水面の波紋のように周囲に伝った。
「…明様は──」
ラシュフェーニカだった。
ラシュフェーニカの愛らしい声が静かに伝い、ソノ場に居た誰もが彼女を見る。
ラシュフェーニカは目をまあるく見開き、そして表情を安堵と嬉しさに奮わせて変えると、声にソノ表情を宿し、言葉を口紡いだ。
「十八代目カグヤ様は…っ、人ではありません──!」




